臨床倫理講座
Intensive Care and Clinical Ethics日本集中治療医学会 教育講座
集中治療と臨床倫理‐倫理的・法的・社会的問題(ELSI)への対応
(旧 終末期医療における臨床倫理問題に関する教育講座)
当セミナーは終了いたしました。誠にありがとうございました。
受講案内医療技術の長足の進歩や、個人の価値観の変化、家族構成の変化等、医療を取り巻く諸環境は、近年、大きく変化している。こうした中、今日、医療現場においては、いわゆる臨床倫理に関する問題が多数発生するようになっている。このことは、集中治療の領域においても同様であり、特に集中治療における終末期医療については、その進め方が患者の生命の長短にも影響するため、医療を進めるにあたり、いっそう正確な倫理的・法的判断が求められる。そこで、日本集中治療医学会は、下記の内容で、「終末期医療における臨床倫理問題に関する教育講座」を実施する。本講座では、医学・法学・倫理学の専門家により、基礎理論の解説を行うとともに、近年、日本でも取り組みが始まった臨床倫理コンサルテーションの内容・方法等について解説する。
開催日時
第1回: | 8月17日(土)9:30~16:40 |
第2回: | 8月18日(日)9:30~16:40 |
第3回: | 9月28日(土)9:30~16:40 |
第4回: | 9月29日(日)9:30~16:40 |
開場・受付開始は、プログラム開始30分前です。 活発なディスカッションにより終了が遅れることがある旨をご了承ください。 |
会場
第1回・第2回: | 東京医科大学病院 第一研究教育棟3階 第1講堂 |
第3回・第4回: | 東京医科大学病院 第一研究教育棟4階 第2講堂 |
所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1 | (東京医科大学病院HP 地図参照) (敷地内 詳細地図) |
募集
各回100名
対象
日本集中治療医学会会員、およびその他医療従事者
受講料
各回に受講料が必要です。
下記は1回分の受講料ですので、お間違いのないようお願いします。
日本集中治療医学会会員 | 8,000円 |
その他医療従事者 | 10,000円 |
その他
昼食のご用意はございません
講師 敬称略
・本会倫理委員会委員
・甲斐 克則(早稲田大学大学院法務研究科)
・児玉 聡(京都大学大学院文学研究科)
・前田 正一(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科)
・丸山 英二(神戸大学大学院法学研究科・法学部)
・横野 恵(早稲田大学社会科学総合学術院)
内容およびスケジュール
テーマ | 担当者 | 概要 |
第一回(8月17日) | ||
9:30‐10:55(85分) 終末期医療の差し控え・中止の許容性 |
前田 正一 (司会:公文啓二) |
本講義では、過去の関連裁判例を分析し、終末期医療の差し控え・中止の許容性について検討するとともに、終末期医療における法的・倫理的問題の所在を確認する。 |
11:10‐12:35(85分) 問題のある治療行為の差し控え・中止 |
倫理委員会委員
野々木 宏 (司会:石川 雅巳) |
近年、DNR(DNAR)に関する対応等、問題のある治療行為の差し控え・中止が散見される。本講義では、DNR(DNAR)に焦点をあて、(法的・倫理的)問題の所在を確認するとともに、注意を喚起する。 |
13:35‐15:00(85分) 医療倫理の四原則 |
児玉 聡 (司会:立野 淳子) |
本講義では、臨床倫理問題について検討する際に最も重要となる倫理原則(医療倫理の四原則‐自律尊重原則、善行原則、無危害原則、正義原則)について解説する。 |
15:15‐16:40(85分) 事例検討:終末期医療の検討 |
倫理委員会委員
田村 高志 (司会:貝沼 関志) |
本講義では、対応に苦慮する終末期医療の事例を紹介したうえで、治療行為の差し控え・中止のあり方等、医療の進め方について、受講者と講師で検討する。 |
第二回(8月18日) | ||
9:30‐10:55(85分) 「治療義務の限界」論 |
甲斐 克則 | 本講義では、医学的判断に基づき治療行為の差し控え・中止ができる場合があることを解説した上で、治療義務がない場合において、家族等が治療継続を求めたときの対応について、そのあり方を検討する。 |
11:10‐12:35(85分) 人工延命治療の差控えと中止の区別 |
甲斐 克則 | 終末期医療における治療行為の差し控え・中止については、前者は許されるが後者は許されない、という議論が行われることがある。本講義では、倫理的・法的観点から、両者に違いがあるか否か検討する。 |
13:35‐15:00(85分) インフォームド・コンセント(1) |
丸山 英二 | 本講義では、インフォームド・コンセントの背景にある理念、歴史からはじめて、その要件(同意能力、説明、理解、同意)、適用免除事由、他の民事責任との関係、がんの病名告知、他の説明義務との関係、などについて解説する。 |
15:15‐16:40(85分) インフォームド・コンセント(2) |
丸山 英二 | 本講義では、能力を欠く患者に対する医療行為の問題を解説し、その中で、代諾、説明のあり方、リビングウィルの取扱いの問題なども取り上げる。あわせて、宗教上の理由から輸血を拒否する患者の問題を検討する。 |
第三回(9月28日) | ||
9:30‐10:55(85分) 事前指示(リビングウィル等)とその取扱い |
横野 恵 | 本講義では、事前指示の種別について示した上で、それぞれの利点・欠点、取扱いのあり方等について解説する。その際、イギリスのガイドライン(BMA,GMC)等、諸外国の取り組みについても解説する。 |
11:10‐12:35(85分) 小児患者に対する治療行為の差し控え・中止 |
横野 恵 | 横野恵 本講義では、患者が小児の場合を対象として、治療行為の差し控え・中止に関する両親の意向の取り扱いなど、小児終末期医療に特有の倫理的・法的問題について解説する。 |
13:35‐15:00(85分) チーム医療および医療従事者・患者関係 |
倫理委員会委員 杉澤 栄 | 本講義では、チーム医療や、患者(家族)支援体制など、患者・医療従事者関係に関する諸理論のあり方について解説する。 |
15:15‐16:40(85分) 事例検討:小児終末期医療の検討 |
倫理委員会委員 氏家 良人 | 本講義では、対応に苦慮する小児終末期医療の事例を紹介したうえで、治療行為の差し控え・中止のあり方等、医療の進め方について、受講者と講師で検討する。 |
第四回(9月28日) | ||
9:30‐10:55(85分) 終末期医療に関する勧告・ガイドライン |
倫理委員会委員 丸藤 哲 | 本講義では、「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」等、終末期医療の方針決定に関する勧告やガイドラインの内容を分析し、解説する。 |
11:10‐12:35(85分) 臨床倫理コンサルテーション |
前田 正一 | 本講義では、臨床倫理コンサルテーションとは何か、について解説したうえで、臨床倫理コンサルテーションの形態、各種形態の利点・欠点等について解説する。 |
13:35‐15:00(85分) 臨床倫理の症例検討法-四分割表 |
児玉 聡 | 臨床倫理問題について検討する際、医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況の4点から構成される、「四分割表」が使用されることが多い。本講義では、具体例を用いて、四分割表の使用方法を解説する。 |
15:15‐16:40(85分) 事例検討:終末期医療の検討 |
倫理委員会委員 水谷 太郎 | 本講義では、対応に苦慮する終末期医療の事例を紹介したうえで、治療行為の差し控え・中止のあり方等、医療の進め方について、受講者と講師で検討する。 |
申込要領
<申込期間・申込方法について>
(1) | 申込期間 第1回、第2回: 2013年5月23日~7月15日 第3回、第4回: 2013年5月23日~8月25日 先着順に受け付けし、申込期間中であっても定員に達し次第締め切ります。 |
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(2) | 申込方法 学会HP(https://www.jsicm.org/index.html)からのみ受け付けます。 ○会員の方はこちらから
○非会員/入会手続き中の方はこちらからの方はこちらから
※JSICM会員で会員専用ページに未登録の会員は初期登録をお願いします。 登録手順のご案内はこちら 会員登録及びログインに関するお問合せ先: e医学会事務局(京葉コンピューターサービス株式会社内) Tel:0120-21-6262(平日10:00~18:00)/E-mail:unyou@e-igakukai.jp |
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(3) | 受講料振込について 参加申込者には返信メールをお送りします。返信メールには各回の受講料(8,000円、10,000円)の振込先・振込期限が記載されておりますので、必ず期限日までに納入してください。 ※各回に受講料が必要ですので、ご承知の上お申し込みください。 ※期限日までに振り込みが確認出来ない場合は、自動的に受講キャンセルとなりますのでご注意ください。 |
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(4) | 受講決定について 受講料の振込完了を以て受講決定となります。 郵送等での受講決定通知は致しませんので、ご注意ください。 |
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(5) | 教育講座当日は、受講料振込控えを必ず持参してください。 |
<申し込み後のキャンセル・変更について>
(1) | 参加費は一度お振り込みされると、理由の如何にかかわらず返金出来ませんのでご留意ください。 |
(2) | 申し込み後のキャンセルは一切受け付けておりません。 |
<参加証・修了証について>
各回の講座に参加された方には、参加証を発行いたします。第1回~第4回すべてに参加された方は、受講修了証を発行いたします。
お問い合わせ先
一般社団法人日本集中治療医学会事務局〒113-0033 東京都文京区本郷2-15-13 お茶の水ウイングビル10F
TEL:03-3815-0589 FAX:03-3815-0585
MAIL: jimu@jsicm.org
臨床倫理講座の一覧
2023年度 第1回~第4回教育講座(2023年9月23日、24日、2023年12月16日、17日開催)
2022年度 第1回~第4回教育講座(2022年6月25日、26日、2022年12月3日、4日開催)
2021年度 第1回~第4回教育講座(2021年12月4日、5日、2022年2月19日、20日開催)
2019年度 第1回~第4回教育講座(2019年5月18日、19日、10月5日、6日開催)
2018年度 第1回~第4回教育講座(2018年6月23日、24日、9月15日、16日開催)
2017年度 第1回~第4回教育講座(2017年5月27日、28日、6月24日、25日開催)
2016年度 第1回~第4回教育講座(2016年6月4日、5日、7月2日、3日開催)
2015年度 第1回~第4回教育講座(2015年10月17日、18日、12月12日、13日開催)
2015年度 第1回~第4回教育講座(2015年2月28日、3月1日、4月25日、26日開催)
2014年度 第1回~第4回教育講座(2014年8月9日、10日、9月20日、21日開催)
2013年度 第1回~第4回教育講座(2013年8月17日、18日、9月28日、29日開催)
2012年度 第4回教育講座(2012年10月14日開催)
2012年度 第3回教育講座(2012年10月13日開催)
2012年度 第1回・第2回教育講座(2012年4月7日、8日開催)
2011年度 第1~4回教育講座(2011年6月18日、19日、9月17日、11月19日開催)
2022年度 第1回~第4回教育講座(2022年6月25日、26日、2022年12月3日、4日開催)
2021年度 第1回~第4回教育講座(2021年12月4日、5日、2022年2月19日、20日開催)
2019年度 第1回~第4回教育講座(2019年5月18日、19日、10月5日、6日開催)
2018年度 第1回~第4回教育講座(2018年6月23日、24日、9月15日、16日開催)
2017年度 第1回~第4回教育講座(2017年5月27日、28日、6月24日、25日開催)
2016年度 第1回~第4回教育講座(2016年6月4日、5日、7月2日、3日開催)
2015年度 第1回~第4回教育講座(2015年10月17日、18日、12月12日、13日開催)
2015年度 第1回~第4回教育講座(2015年2月28日、3月1日、4月25日、26日開催)
2014年度 第1回~第4回教育講座(2014年8月9日、10日、9月20日、21日開催)
2013年度 第1回~第4回教育講座(2013年8月17日、18日、9月28日、29日開催)
2012年度 第4回教育講座(2012年10月14日開催)
2012年度 第3回教育講座(2012年10月13日開催)
2012年度 第1回・第2回教育講座(2012年4月7日、8日開催)
2011年度 第1~4回教育講座(2011年6月18日、19日、9月17日、11月19日開催)