第47回日本集中治療医学会学術集会

第47回日本集中治療医学会学術集会

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本学会の見どころと楽しみ方

「明日の集中治療を科学する」のテーマについて
集中治療医学としての病態生理の解明とそれに基づいた新しい治療法、ECMOやその他のデバイスの浸透、新しいエビデンスと診療ガイドラインの策定・改訂、AKI, ARDS, Sepsisなどの国際的な新しい定義と診断基準、保険診療の改定など集中治療を取り巻く状況はこの10年めまぐるしく変化をしております。EBMは広まりましたが、集中治療領域においては従来のRCTでは真のエビデンスの創出には多くの問題があることも明らかになりつつあり、precision medicineにつなげるエビデンスの創出の方法も模索が始まっております。さらには、ビッグデータの活用やAIの応用なども期待されるところです。一方で、重篤な病態からの生存者の多くは、社会復帰が困難となっている現状が明らかになってまいりました。今回のテーマには、「これからの集中治療は、救命の先にある社会復帰までを目標とすべき」との思いも込められております。これらを背景に、データサイエンティストから地域医療までも巻き込んで、多部門・多職種チーム医療がさらに大きく拡大しようとしております。今を見つめ、明日の医学・診療はどのようにあるべきかを皆さんとともに考えていこうとするのが、今回の大きなテーマです。

会場参加型セッション
皆さまとともに、「明日の集中治療を科学する」ために、シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップなどは公募を大幅に増やし、会場の皆様と一緒に考えるために、ARS(オーディエンス・レスポンス・システム)や、ツイートシステムを導入しました。専用の端末を用いるのではなく、専用アプリを用いてご自身のスマートフォン・タブレットでのご参加となります。積極的なご参加をお願い致します。

海外招聘者について
今回、海外からのいわゆるビッグネームに数多くお越し頂き、さながらドリームチームのようなメンバーとなっています。これは、単に崇めるようにありがたいお話を聞くということではなく、彼らに日本の集中治療や本学会の活動を知って頂こうという趣旨もあります。そのために、日本版敗血症診療ガイドライン2020のセッションやその他多くのセッションに、演者やコメンテータとしても参加頂いております。国際交流を今後ますます深めて頂くためにも、世界のトップリーダに日本の活動を知っていただくことは大変重要なことであると思っております。会場からの質問も含めて気軽に参加できるよう、ほとんどのセッションに同時通訳を準備しております。

特別講演など
2020特別記念講演として、国立天文台台長の常田佐久先生に「太陽と惑星と生命と」のご講演を頂きます。私は、物心ついたころから宇宙に大変深く関心を持ち、天体望遠鏡を自作するなど天文小僧でありました。宇宙と生命の起源の繋がりを今一度見つめ、医療関係者として生命の源から命の意味を考える良い機会となると思います。年末には「はやぶさ2」も帰還すると聞いております。大変楽しみです。私は、侵襲学を学ぶほどに生命の機構の巧さに感嘆し、「神様の設計図」を見てみたいと思うようになりました。そのようなきっかけを与えて頂いた一人が、丸山征郎先生です。「生命の進化:獲得したものと失ったもの. trade-off の果ての“隘路”」のご講演を頂きます。私も還暦となり、若い先生方に囲まれるようになりました。日本の集中治療の出発点を知ることは「明日の集中治療を科学する」ためにも大変重要です。2020年の節目にあたり、「日本の集中治療の源流 ~天羽敬祐先生、藤田達士先生を偲んで~」を岡元和文先生にご講演を頂きます。ロレアル-ユネスコ女性科学賞を受賞された京都大学副学長(男女共同参画担当)の稲葉カヨ先生には「樹状細胞研究から女性研究者支援へ」のご講演を、AMED理事長の末松 誠先生には「データシェアリングによる医学医療の課題解決」を、医療界に革命をもたらしつつあるエクソソーム研究の世界的権威、落谷孝広先生には「エクソソーム創薬の最前線」のご講演を、弁護士の服部千鶴先生には「医事紛争に巻き込まれないために救急集中治療に携わる医療従事者が気を付けること」のご講演を賜ります。その他にも、国内・海外の沢山のその道のトップランナーに多くの招請講演を頂く予定です。企画趣旨も添えてプログラムに掲載しておりますので、是非ともご覧ください。

日本版敗血症診療ガイドライン2020(J-SSCG2020)公開
J-SSCG2020のClinical question(CQ)とAnswer(A)のドラフト版を一挙公開する予定です。学術集会後には、パブリックコメント募集を行います。日本集中治療医学会と日本救急医学会の合同委員会で作成を行ったJ-SSCG2016はMindsからも非常に高い評価を受け、作成の緻密さ、質的な評価では、SSCG2016と比べても遜色ない評価を受けました。J-SSCG2020では、作成手法もさらに厳密にし、総勢200名以上の多職種での作成です。患者・家族の視点からの領域を始めCQも大幅に見直されております。海外からのコメンテータにも参加して頂いております。皆様からの積極的なご意見をお待ちししております。

シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップ
プログラム委員会から3日間で収容できる倍以上の企画を頂き、嬉しい悲鳴の中これらを編集し会長企画も織り交ぜて企画を組みました。前述したように公募のあるセッションを多く組みました。プログラムの一覧と企画趣旨は、HP・アプリに載せております。聴衆参加型のセッションも沢山あります。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

よくわかるセミナー・エキスパートセミナー・文献レビュー・Pros & Cons
皆様の事前アンケートを行い、それを基に職種なども考慮に入れながらトピックスを選びました。どれも興味深いトピックスが並んでいます。それぞれのトピックスについて造詣の深い先生方にご講演をお願いし、さらにテキストをご執筆頂きました。皆様、大変力を入れて頂いてご執筆頂いており、お陰様で素晴らしいテキスト集となりました。この場を借りてご尽力いただいた先生方に心より御礼申し上げます。このテキスト集は、事前登録を頂いた先生方には無料で配布させて頂きますが、当日も2,000円で販売いたします。数に限りがありますので宜しくお願い致します。
テキスト集表紙 https://www.jsicm.org/meeting/jsicm47/pdf/textbook.pdf

サテライト会場によるパブリックビューイング
今回の学術集会では、会場が2か所に分かれるためシャトルバスを5分間隔で運行を致しますが、移動時間の問題や、聴講したいプログラムが重なっている、自分の出番と重なっているなどの理由で聴講できないプログラムをできるだけ解消するために、サテライト会場を設け、パブリックビューイング(リアルタイムもしくは時間差をつけて別会場での聴講)会場を設けております。採用プログラムは、アンケートにて皆様のご希望を参考に決定しました。また、このアンケート結果をもとに要望の高かったセッションに関しては、学術集会後にストリーミング配信を行います。

教育セミナー(企業共催セミナーなど)
お陰様で、沢山の企業のご協力を頂き、学術集会プログラムの一環として多くの企画を組むことができました。非常に充実したコンテンツばかりです。整理券は当日朝より配布いたしますが、会員特典として、事前登録を頂いた先生方には事前予約を受け付けました。整理券は講演開始と同時に無効となりますのでご注意ください。なお、お弁当につきましては数に限りがありますのでご了承ください。

命を繋ぐコンサート&市民公開講座
学術集会最終日の3月8日(日)14時より無料コンサートと市民公開講座を開催いたします。
第一部コンサート:ザ・ストリングス名古屋「命をつなぐコンサート」
第二部市民公開講座:「敗血症を知ろう」
ザ・ストリングス名古屋は、名古屋を中心に活動しているメジャーなオーケストラです。
今回の企画は、江戸幕府最後の将軍「徳川慶喜公」の玄孫様がproduceされています。
皆様になじみの深い
●アイネクライネナハトムジーク モーツァルト
●ルーマニア舞曲 バルトーク
●組曲「ホルベアの時代から」より~前奏曲、サラバンド グリーグ
●弦楽セレナーデより第一楽章 チャイコフスキー
を演奏いただく予定です。
第2部の「敗血症を知ろう」では、敗血症からの生還者の方から生の声をインタビュー形式で聴く企画もあります。

野点(抹茶・和菓子)コーナー(無料)
2号館1階のスペースで野点を行います。目の前でのお点前で行います。初日、2日目、600個、最終日200個の限定の無料の呈茶です。アカデミックな時間の合間に、和の心でなごんでいただければ幸いです。

2020年1月吉日
第47回日本集中治療医学会学術集会
会長 西田 修

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