日本集中治療医学会 第1回東海北陸支部学術集会

第1回日本集中治療医学会 東海北陸支部学術集会

会長挨拶

会長 西田 修 日本集中治療医学会では,ここ数年様々な改革を進めています。その一環として,地方会を発展的に解散し新たに7つの支部を設けました。今回,新たなスタートとして,記念すべき第1回の東海北陸支部学術集会を開催させて頂くことになりました。これを受け,テーマは,集中治療医学―新たなる旅立ち―(Critical Care Medicine - A New Beginning -)としました。お陰様を持ちまして,支部内外から数多くの演題を頂き,各種講演・特別セッション40題,一般演題100題からなる企画を組むことができましたことを,関係各位の方々,応募くださった方々に心より感謝申し上げます。内容も,若手からベテランまで,また,多くの職種の方々にご満足いただける,支部の垣根を超えた,本会にも負けない豪華なプログラムとなったと自負しております。
 2016年から2017 年にかけ,Surviving Sepsis Campaign Guidelines 2016(SSCG2016)など集中治療領域で質の高いガイドラインが数多く発表されました。私自身,SSCG2016,日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG2016),栄養,急性腎障害,早期リハビリテーションの5つのガイドライン等に参画する機会に恵まれました。今回,これらを一挙に集めて様々な企画を組みました。単なる紹介にとどまらず,栄養と早期リハビリを絡めたものやSSCG2016 vs. J-SSCG2016など立体的な企画としました。
 また,各種講演や特別セッションには支部内外からトップランナーの先生方にご講演をお願いしました。「よくわかるシリーズ」の企画から,丸山征郎先生による「エクソソーム」の特別講演まで幅広く用意し,「臨床統計」や「臨床研究をはじめて行うための企画」など研究を行うための企画も準備しました。また,終末期医療,「ICUの面会は制限すべきか?」のPros & Cons,「集中治療文献レビュー」などホットな話題も数多く取り入れています。早期リハビリのハンズオンも用意しております。
 今回,新たな応募・査読システムを取り入れました。構造化抄録と査読基準を提示し,演題の質に応じた客観的な査読を行う取り組みを行いました。プログラム抄録集とHPに本システムの概要とアンケート結果を掲載してありますので、ご覧頂ければ幸いです。応募演題104題はすべて採択し,4題をパネルディスカッションにあげ,10題を優秀演題賞にノミネート致しました。
 支部にいながら全国レベルの企画に参加できる環境を提供すると同時に,支部を超えた参加を促すことで,本邦の集中治療が,全国的に幅広く発展する一助となることを祈っております。支部はもちろん,全国の皆様の多数のご参加をお待ちしております。

日本集中治療医学会第1回東海北陸支部学術集会
会長  西 田   修
(藤田保健衛生大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 主任教授・集中治療部 部長)