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第43回日本集中治療医学会学術集会 開催にあたって
第43回日本集中治療医学会学術集会
会長 西村 匡司
(徳島大学大学院救急集中治療医学)
2016年2月11日(木)~ 14日(日)の期間、神戸国際展示場と神戸ポートピアホテルで第43回日本集中治療医学会学術集会を開催します。
学術集会のメインテーマを “Be an Intensivist” としました。ICUと言う言葉は、ある程度の市民権を得てきた感があります。しかし、ICUに集中治療医学を専門とする医師がいて24時間、365日、重症患者の治療に携わっていることは国民に認識されていません。医療従事者の間でも十分認識されているとは言えません。第42回学術集会の山科会長は第41回のテーマ「マルチプロフェッショナルの心、技、知を集めて-」を受けて、その心、技、知を高め、さらにその輪を広げたいと「高めよう集中治療の力、広めよう集中治療の輪」をメインテーマとされました。集中治療は多職種がチームとして一丸となって成立するという思いが込められています。全く同感です。ただ、チームが機能するにはリーダーの存在が不可欠です。集中治療医こそがマルチプロフェッショナルの知識、技術を集めたチームの中心にいてリーダーシップを発揮できます。集中治療専門医が重症患者の治療に携わる範囲が多ければ多いほど、患者の予後は良くなります。そればかりではありません。集中治療医がICUの運営を適切に行うと、院内での重症患者治療が効率化され病院全体の機能まで向上します。前2回の学術集会のメインテーマを引継ぎ、我々自身が集中治療医であることに誇りを持ち、胸を張って集中治療医であると言いたい思いからメインテーマを “Be an Intensivist” としました。
わが国の集中治療医学のレベルは決して欧米に引けを取りません。集中治療に携わる医師、看護師、臨床工学技士、薬剤師を始めとする医療従事者は臨床、研究に日々真剣に取り組んでいます。我々は存在意義を証明できる科学的根拠、データを十分に持っていると確信しています。学術集会が成功するには多くの皆様が日々研鑽された成果を持ちよっていただくことが大前提です。多くの皆様が成果を携えて神戸に集い、学び、親交を深め、さらには集中治療医の存在意義を高めることができる学術集会すべく準備に取り組んでいます。多くの皆様の参加をお待ちしています。