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日本集中治療医学会

日本集中治療医学会
第6回
東海北陸支部学術集会

構造化抄録の書き⽅

構造化抄録(Structured Abstracts)とは、学会発表や論⽂に掲載された抄録を、研究に最低限必要な情 報が受け⼿に短時間で理解可能にするための⽅法の⼀つです。⼀般的に IMRAD ⽅式(Introduction, Methods, Results And Discussion)や Haynes らが提案する 8 項⽬(⽬的、研究デザイン、セッティング、 対象患者、介⼊、主なアウトカム評価、結果、結論)を⽤いた構造化抄録があります。

「研究」における構造化抄録の記載⽅法

<演題名>

  • もっとも関⼼のある事象(例えば診断、検査、介⼊など)を加えてください。
  • 疫学研究(量的・質的研究)の場合はタイトルの中に⼀般的な⽤語を⽤いて研究デザインを⽰してください。
  • 〜〜の検討のような曖昧な表現をさけてください。

<本⽂>

【⽬的】【⽅法】【結果】【結論】の項⽴てに沿って記載してください。考察は必要ありません。考察を書く場合は、結果と考察は厳密に区別してください。結論は得られた結果のみに基づいて記載してください。

【⽬的】研究に⾄る背景、理論的根拠、新奇性を⽰してください。可能な限り仮説を記載してください。

【⽅法】研究デザイン、データ取得⽅法、対象患者、サンプルサイズ、介⼊ないし暴露、主要評価アウトカムなどを記載してください。

【結果】

【結論】研究結果に基づき、⾶躍のないように記載してください。本研究結果に基づかない主義主張は記述しないでください。

「症例・経験・その他報告」における構造化抄録の記載⽅法

<内容について>

症例や経験、活動報告などの報告事項にどのような価値があるか、何が新規の知識として追加されるか、読者にわかるように記載してください。価値ある報告事項として下記のような内容があげられます。

  • ⾮典型的な臨床経過の報告
  • 新しい診断⽅法の報告
  • 新しいもしくは稀な有害事象の報告
  • アウトカムを改善した介⼊の報告
  • 臨床ケアを改善した報告
  • 臨床ケアを改善した報告

<症例・経験・その他報告の場合の記載⽅法について>

【背景(⽬的)】【臨床経過/活動内容など】【結論】の項⽴てに沿って記載してください。

【演題名】「〜の 1 例」、「症例報告」、「〜を経験して」「〜の取り組み」など、報告内容が明らかとなるタイトルにしてください。タイトル中に伝えたい内容が分かる⾔葉を加えてください。

【背景(⽬的)】報告にどのような価値があるか、何が新規の知識として追加されるか分かるように 記載してください。価値とは例えば以下のことです。
・非典型的な Clinical presentation の報告
・新しい診断⽅法の報告
・新しいもしくは稀な有害事象の報告
・アウトカムを改善した介入の報告
・Clinical care を改善した報告
・教育
・⽬的がある場合は背景内に記載してください。

【臨床経過/活動内容】
新規性、教育性価値が分かる内容にしてください。症例報告の場合は個⼈情報に留意し、個⼈が特定されないように留意してください。

【結論】この症例から得られる、他者への主なメッセージを記載してください。