日本集中治療医学会第6回東北支部学術集会を令和4年7月2日(土)に開催します。第1回の支部会が開催されたのが平成29年(2017年)ですので,これで支部会が東北6県を1巡することになります。この間に平成から令和への改元,そして新型コロナウイルスの世界的大流行が起こりました。
今回のテーマは「ニューノーマル時代の集中治療」です。ニューノーマルは「新しい常態」という意味で,大きな出来事により今までの常識が大きく変わることを表しています。今我々はコロナ禍における様々な変革を体験していますが,重症患者の治療でスポットライトが当てられた集中治療分野も同様です。日本のICUベッドが少ないこと,呼吸不全の人工呼吸管理が出来るベッド,施設が少ないこと,世界でも有数のECMO保有台数を誇っているにもかかわらずECMOを操作できる医療スタッフの数が少ないなどの事実が明らかになりました。日本集中治療医学会から「遠隔ICU設置と運用に関する指針」が発信されたのもこの一連の流れと無関係ではないでしょう。これらの事実に対してwith(after?)コロナ時代に何が出来るのか,何をすべきなのかを考えてみたいと思います。

今回の学術集会は仙台国際センターでの開催と,WEB開催の両方の可能性をにらみつつ準備を進めております。ワクチン接種によりある程度感染が抑えられれば現地開催も可能になるかもしれませんが,変異株も増えてきており予断を許しません。方針が決まり次第順次このHPで配信致します。
この1年,コロナ禍での東北地方の感染者数は全国的に見れば多いとは言えませんが,集中治療分野のリソースが少ないこともあり皆様方も日々の診療に忙殺されていることと推察します。

皆様にとって実りの多い学術集会となるよう努力していく所存です。ご支援の程よろしくお願い申し上げます。


日本集中治療医学会第6回東北支部学術集会
会長 齋藤 浩二
(東北大学病院集中治療部)