会長挨拶
開催にあたって
この度日本集中治療医学会第3回関東甲信越支部学術集会会長を仰せつかりました、山梨大学医学部救急集中治療医学講座の松田兼一でございます。大変光栄なことと学会員の皆様に深く感謝いたします。
学会のテーマを“集中治療 -次の頂きへ-”とし、平成31年7月27日(土曜日)山梨県甲府市にございます甲府記念日ホテル(旧甲府富士屋ホテル)にて開催いたします。
ご存知の通り、日本集中治療医学会は1974年に設立され、わが国における最重症患者の治療に大きく貢献しております。また、本学会とは別に、「集中治療医学ならびにこれと関連する学問の進歩向上、会員間の交流を図る。」目的で7つの地方会が本会と同様に運用されて来ました。地方会のさらなる活性化を企図に、2017年から、地方会は本会に統合吸収され現在に到っています。本会は関東甲信越地方会から関東甲信越支部学術集会へと変更された第3回目の支部会学術集会となります。私としましてはリニューアルしたこの支部会を成功裡に終わらせ、山梨はもとより関東甲信越地方に集中治療分野で貢献したいと考えております。
さて、集中治療における治療技術が昨今著しい進歩を遂げているものの、改善・進歩の余地がまだまだ充分にあります。我々はその先を目指して進んで行かなければならないという思いをこのテーマに込めました。
特別講演として千葉大学名誉教授の平澤博之先生に「SSC guidelinesの光と陰」についてご講演頂きます。作成・使用が難しい集中治療分野のガイドラインについて改めて考える貴重な機会になると確信しております。またシンポジウムは私のライフワークである血液浄化に関するもの1つだけに抑え、多くの学会員の方に職種を超えて熱い議論をして頂きたく、パネルディスカッションのテーマを5つ用意致しました。シンポジウムおよびパネルディスカッションの演者は一部指定ではございますが、広く公募致しました。また新しい取り組みとして2ラウンド制のPros vs Consセッションを3つ用意しました。本セッションではProsの立場とConsの立場から各ラウンドで、攻守交代してご講演頂き、お一人で両方の立場からご意見を主張して頂きます。多くの会員にご参加頂き、議論を盛り上げて頂ければ幸いです。集中治療のプロとして、我々は最新の治療における功罪を十分理解した上で治療の適応を考えなければなりません。集中治療を行う際に我々は心の中でProsとConsのそれぞれの考えを常に思い巡らし,患者さんの目の前で日々葛藤しています。治療そのものの理解だけではなく集中治療専門家の方々の日頃の考え方も参考になると思います。楽しみにして下さい。
実り多い支部会になるためには、学会員の皆様の多数のご参加が必要不可欠です。山梨の地に足をお運び頂ければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
平成31年2月吉日
日本集中治療医学会第3回関東甲信越支部学術集会
会長 松田 兼一