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会長挨拶

 このたび2017年7月29日(土)に、第1回日本集中治療医学会関東甲信越支部学術集会をJR大宮駅に隣接した埼玉県大宮ソニックシティで開催・主催させていただくことになりました。大宮は、各新幹線の共通停車駅として今や、首都圏の北の玄関口となりつつあります。かかる緊要な会場で、防衛医科大学校集中治療部にて会長を務めさせていただくことを大変光栄に存じます。

 また、本地方会は平成5年に第1回(藤田達士会長)が開催されて以来、循環器系からの会長は今回で8回目となります。しかし、集中治療医学領域の大きな進歩のなかで、循環器集中治療もその内容が著しく変化してきました。1990年代後半から21世紀初頭にかけては、循環器領域は急性心筋梗塞への冠動脈再灌流療法確立の時期でありました。その結果、急性心筋梗塞の治療はほぼ完成に近づきつつあります。いわゆる“door to balloon”の概念が注目されるなかで、急性心筋梗塞治療頻度の多い循環器専門医は、心臓カテーテル室内での勤務時間が長くなり、CCU/ICUでの診療時間が相対的に短縮している事実も認められます。

 また近年、CCU/ICUに収容される急性心血管疾患集中治療の内訳は、急性心筋梗塞から急性心不全や大動脈解離を含む大血管疾患、院外心停止蘇生後及び急性肺梗塞症等の複雑な急性期医療を要する疾患に変化している事実が明らかにされています。CCUは、”Coronary Care Unit”というよりも”Cardiovascular Care Unit”と称されるようになりました。この過程で、急性心血管疾患集中治療には、救急搬送を務める救急隊連携、院内救急システム、循環呼吸管理、モニタリング、鎮静、画像診断、感染対策、多臓器不全管理、循環補助と移植医療、急性期リハビリ、終末期医療、これらすべてが関与することが必須となりました。各分野のプロがチームを組んで医療を行う「ハートチーム」医療の段階へと、循環器集中治療の実態は変化しつつあります。このような変化の中で、今回は「集中治療における心循環器エキスパートの新たな展開とintensivistとの親密な連携を目指して」をメインテーマと致しました。

 一般演題募集はもとより、できるだけ多くの教育セッション、特別講演を企画し、また、急性心血管疾患集中治療・疾患のシンポジュウムのほか、医師・看護師・薬剤師・臨床工学技士・救急隊員などの医療従事者が合同して参加するパネルデスカッション等を現在企画中であります。集中治療・循環器集中治療に携わる多くの医療スタッフの方々にご参加いただければ幸甚に存じます。多数の皆様のご参加を心よりお待ちしています。

  平成29年2月吉日

第1回日本集中治療医学会関東甲信越支部学術集会会長

 防衛医科大学校病院集中治療部部長 臨床教育教授 高瀬 凡平






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