PICS 集中治療後症候群
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非薬物学的睡眠管理
集中治療室では、機器のアラーム音などにより電車内の音量に匹敵するくらいの騒音が起きることがあります。また、夜間でも医療行為などによって室内が明るくなることがあり、重症患者さんは昼夜問わずストレスに曝されています。このような環境下では睡眠障害は生じやすく、睡眠障害によって認知機能障害や精神障害を引き起こすことがあります。薬による睡眠管理も実際に行われていますが、副作用の観点から薬に頼らない睡眠管理も重要です。実際に耳栓やアイマスクなどを用い、集中治療室の騒音と光の低減策をはかることや集中治療室内でオルゴールなどを流しリラクゼーション効果から睡眠障害の改善をはかることがあります。