PICS 集中治療後症候群
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PICS対策・生活の質改善検討委員会 調査結果
調査の概要
合計453名より回答をいただき、医師と看護師の回答が多数を占めました(図1)。
PICS等の認知度は6割程度
ほとんどの回答者の施設がPICS対策として早期リハビリテーションを実施
半数以上の回答者の施設が身体・認知・精神障害やQOLの評価を実施していない
PICS外来やPICSラウンド、家族のフォローアップを実施している回答者の施設は0~1割程度
これらは日本集中治療医学会の会員(比較的PICSに関わりのある医療従事者)を対象にした調査結果であり、実際の診療現場では、PICS等の認知度や対策等の実施率は本調査結果よりも低いと推察されます。
PICSの予防と対策は、ICU等の高度急性期や急性期病床だけではなく、回復期や慢性期、さらには地域全体で切れ目なく取り組むことが求められます。
先ずは医療従事者をはじめ多くの方がPICSについて知り、PICSの予防と対策の充実が健康寿命延伸のための大きな課題であると認識することが重要です。