ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-784-FP-115 当院救命センターICUにおける人工呼吸期間の検討奈良県立医科大学附属病院 高度救命救急センター高野 啓佑、多田 佑一、淺井 英樹、川井 廉之、福島 英賢、奥地 一夫人工呼吸器離脱は、ICU滞在期間の短縮、死亡率の改善などと相関しており、ICU管理において重要な位置を占めている。人工呼吸期間を最小限にするため、医師だけでなく、看護師・理学療法士なども含めての人工呼吸器離脱プロトコールを用る施設も増えている。2014年4月から2015年3月までに当院救命センターICUにて72時間以上の人工呼吸管理を要した138例のうち離脱に成功した81例を、7 日以内に離脱できた早期群(44例)と8 日以上を要した長期群(39 例)に分け、比較検討を行った。疾患内訳では中枢神経系(早期群:5 例、長期群:11 例)、循環器系(早期群:1例、長期群:1 例)、呼吸器系(早期群:8 例、長期群:0 例)、消化器系(早期群:2例、長期群:1例)、外傷(早期群:10例、長期群:13例)、熱傷(早期群:1 例、長期群:1 例)、急性薬物中毒(早期群:6例、長期群:3例)、CPA(早期群:2例、長期群:3例)、敗血症(早期群:7例、長期群:5例)、その他(早期群:2 例、長期群:1例)であった。これらの結果に関して文献的考察も交えて検討する。FP-116 ICU で行った気管切開の長期的な気管カニューレ抜去率の検討公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院野村 智子、田村 暢一朗【はじめに】気管切開術は,気道および呼吸の管理を主目的として行われ,気管カニューレによる嚥下機能への影響も多々取り上げられている.しかし,気管カニューレと嚥下機能関連についての検討はほとんどなく,今回,その検討を行ったので報告する.【対象と方法】2013 年4 月から2015 年3 月までの期間に当院救命救急センターにおいて気管切開術が施行された53 名(男性46 名,女性7名,年齢68±16.09歳)のうち,言語聴覚士(ST)が介入した29名(男性20名,女性9名,年齢66.5±14.54歳)を対象とした.気管切開チューブを抜去できた群(抜去群)と抜去できなかった群(非抜去群)に分け、年齢,性別,気管切開術の適応,原疾患,発症前のPerformance Scale(PS),転院時の意識レベル(JCS),ST 介入期間,ST 介入時・転院時の藤島の嚥下グレード(嚥下Gr.)について後方視的に調査した.また,当院入院中に気管カニューレ抜去まで至らなかった症例については,転院先へ電話調査を実施した.【結果】抜去群は20 名(69%)、非抜去群は9 名(31%)であった。両群で年齢、性別、気管切開の適応、原疾患、発症前のPS、ST 介入期間に関してはMann-Whitney、カイ二乗検定で有意差を認めなかった。藤島の嚥下Gr.はST介入時では抜去群:2(2-3)、非抜去群:2(2-2)と有意差を認めなかったが、転院時では抜去群:8(3.3-9.8)、非抜去群:2(2-2)と抜去群において有意に嚥下Gr.の改善を認めた。【考察】今回,気管カニューレ抜去と嚥下機能の関連性について検討した.気管カニューレ抜去の可否については,花田らが急性期総合病院では上気道狭窄症例と頭頸部疾患例でカニューレ抜去率が高かったと報告しているが,これらに加えて今回の結果から,STが早期から介入することによる嚥下機能の改善もカニューレ抜去の可否に大きく影響すると考えられた.FP-117 病棟看護師がRST(Respiratory Support Team)に期待する活動内容の考察大阪市立総合医療センター RST(呼吸サポートチーム)行元 悦子、松村 京子、宮原 聡子、岩本 好加、島垣 まどか、金 正和、前川 文絵、亀井 靖子、井畑 勝也、福井 威夫当院は1063 床を有する病院であり、様々な職種のメンバーが集まったチームが存在し、包括的チーム医療を行っている。中でもRST(Respiratory Support Team: 呼吸サポートチーム)は、2007 年度から活動を開始し、2010 年度に病院が承認するチームとなり実践的活動を開始した。現在、医師3 名、看護師(集中ケア認定看護師、小児救急看護認定看護師)2 名、臨床工学士3 名のコアメンバーと、呼吸器を使用する病棟を中心にリンクナースを15名、さらに理学療法士を含めた約30 名のメンバーで、個々の専門性を活かし、週1回のラウンド活動とコンサルテーションを行っている。RST導入当初としては規約に基づき、呼吸器使用患者のみを対象とし、呼吸器のウィーニングに関する対応を実践していた。しかし、最近では、口腔ケアや吸引、酸素マスクの使用方法や呼吸器離脱後の呼吸状態の観察、人工呼吸器装着中の鎮静鎮痛コントロールの方法など、呼吸ケアに関する多種多様な依頼に変化してきている。実質的な活動が5 年経過した今、病棟看護師がRST にどのような活動を期待しているかを調査し、その期待に沿った活動内容にすることで、より充実した活動ができると考えた。よって、今回、一般病棟の看護師を対象にアンケートを実施し、病棟看護師が期待する活動内容は何かを考察したので報告する。