ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-497-O52-4 各メーカーのシリンジについて構造・特徴の検討北播磨総合医療センター 臨床工学室小松 義輝、藤川 義之【諸言】シリンジポンプは日々の使用率の高い医療機器である。医療安全を考えると、シリンジポンプとシリンジは同メーカーの物を使用するのが一般的である。ただし、救急搬送されてくる患者様に、通常用いていないメーカーのシリンジがついてくることもあり、そのまま使用してしまうケースもある。今回当院で通常用いているテルモ社製シリンジポンプTE-SS800(以下スマートポンプ)に各メーカーのシリンジを用い流量精度を計測したので報告する。また、計測過程において、シリンジの構造の違いにより、特殊な圧曲線を描くシリンジがあったので併せて報告する。【方法】テルモ社製・ニプロ社製・JMS社製・トップ社製50mlシリンジについて構造・特徴の検討を行った。スマートポンプを使用し、シリンジメーカー表示機能設定を行わず、流速5ml/h・10ml/hでの閉塞圧変化及び、流量10ml/h での1 時間後の平均流量精度について計測を行った。【結果】スマートポンプは、全社50mlシリンジと認識した。シリンジ内径はテルモ社製とニプロ社製に有意差は認めずに径は大きく、トップ社製、JMS社製の順に径は小さくなった。各シリンジの同目盛間距離はすべてにおいて有意差はなかった。流量精度は± 3%以内で良好とすると、テルモ社製とニプロ社製は良好で、トップ社製は下限ボーダーライン前後、JMS社製は不良であった。テルモ社製ガスケットは柔らかく、ガスケット内の空洞もJMS社製に次いで大きかった。トップ社製は固く空洞は比較的小さかった。圧曲線はテルモ社製ではガスケット先端が歪むことによる一時的圧力低下(ノッチ)が認められたが、テルモ社製は直線的に圧が上昇した。【考察】スマートポンプでは、トップ社製・JMS 社製シリンジは安全上使用が担保されないため、緊急時であっても使用は避けるべきと考える。O52-5 通信の確保を意識したアクセスポイントの検証社会法人かりゆし会 ハートライフ病院 医療技術部 臨床工学科野原 剛【諸言】日本災害ロジスティックス研修を受講し、実践訓練時の派遣先で、通信の確保の難しさや重要性を認識した。【目的】当院にて総合防災訓練時に災害対策本部として利用している2階講堂に衛星電話を設置し、通信環境の確認を行った事はなかった。実際に衛星電話をセットアップし、最適なアクセスポイントの検索、動作確認を行い、災害対策本部の機能として通信の確保は可能か検証した。【方法】当院BGAN衛星電話「Thrane社製Explorer500」を用いて最適なアンテナレベルの場所を検索し、通信環境の検証を行った。【結果】講堂内は良好なアンテナレベルが得られず、屋外にアンテナレベル良好なポイントを発見した。そのアクセスポイントで動作確認を行い良好な通信環境である事を確認した。【考察】平時より災害に備え自施設内のアクセスポイントを設定し把握する事は有用と考える。アクセスポイントは屋外となり講堂内での通信を考慮すると15m程度の延長コードをが必要と考える。衛星電話を用いて災害対策本部の機能として通信の確保は可能であると考える。【まとめ】衛星電話を用いて最適なアクセスポイントの検索、通信環境の検証を行った。最適なアクセスポイントは屋外となり、雨天等を考慮すると、講堂内までの延長コードが必要な事が判明した。設定したアクセスポイントでの通信環境は良好で通信の確保は可能であると判断した。