ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-413-O10-4 敗血症の早期診断におけるプレセプシンの有用性大阪市立大学医学部附属病院 救命救急センター山本 朋納、西村 哲郎、晋山 直樹、加賀 慎一郎、寺田 貴史、内田 健一郎、森岡 貴勢、武貞 博治、溝端 康光[目的]敗血症の早期診断におけるプレセプシン(PS)の有用性を調べるため、他の診断マーカーと比較検討を行った。[方法]2014年2月から2015年8月までに当科に入院しSIRS基準を満たした患者109例を、敗血症群(72例)、非敗血症群(37例)に分け、診断マーカーについてROC 解析を行った。さらに敗血症群をseptic shock 群(46例)、severe sepsis 群(14例)、sepsis 群(12 例)に分けて比較検討した。SIRS診断後第1、3、7日目に敗血症の診断マーカーとしてPS、プロカルシトニン(PCT)、CRP、白血球数(WBC)を測定した。[結果]第1日目のPCTは非敗血症群に比較し、severe sepsis群、septic shock群で上昇を認めた。一方、PSは非敗血症群に比較し、全ての敗血症群で上昇していた{PCT(中央値, ng/mL): 0.5 vs. 0.5 vs. 14.8 vs. 5.8、p<0.001;PS(中央値, pg/mL): 308 vs. 587 vs. 813 vs. 1193、p< 0.001;非敗血症群 vs. sepsis 群 vs. severe sepsis 群 vs. septic shock 群}。また、第1日目において敗血症群と非敗血症群を区別するためのROC 曲線下面積(AUC)はPSで0.89 であり、PCT、CRP、WBC のAUCよりも高かった。さらに高PS値(≧500 pg/ml)はodds ratio 63.5で、sepsis群と非敗血症群を区別し得た(95% CI: 4.8-833.9,p=0.0016)。[結語]PSは重症敗血症・敗血症性ショックだけでなく、敗血症の早期診断にも有用であると考えられた。O10-5 重症敗血症におけるADAMTS13活性低下は重症化と予後不良を予測する東北大学病院 高度救命救急センター吉田 良太朗、工藤 大介、佐藤 哲哉、宮川 乃理子、藤田 基生、野村 亮介、遠藤 智之、佐藤 武揚、入野田 崇、久志本 成樹【目的】敗血症におけるADAMTS13の活性低下は重症化に関連する可能性が示唆されているが、十分な検討はなされていない。本研究においては、重症敗血症における重症化と予後予測マーカーとしてのADAMTS13の意義を明らかにすることを目的とした。対象・方法 重症敗血症患者58例を対象とし、重症敗血症診断日にADAMTS13活性を測定し、経時的に評価した凝固・炎症性マーカーおよび重症度スコア、28日転帰との関係を解析した。【結果】診断日 ADAMTS13活性は、入院時可溶性フィブリンモノマー複合体、D-dimer、PIC、およびISTHDICスコアと相関を認めた。また、7日までのISTHDICスコアとSOFAスコアの最大値およびMODS-free days、DIC-free days と有意な相関を認めた。28 日死亡を目的変数としたROC 解析によるAUC は0.746 であり、51.5% をカットオフとすると感度88.9%、特異度65.2% であった。年齢、性別、APACHEII score で調整したCOX 回帰分析では、ADAMTS13 活性50% 以下は生存期間に有意な影響を与えた(p=0.042, OR 4.302, 95%CI 1.056-17.522)。年齢、敗血症性ショックの有無、入院時IL-6 値、ATIII、SOFA およびAPACHEII スコア、ADAMTS13 活性を説明変数とし、28 日死亡を目的変数としたロジスティック回帰分析では、ADAMTS13活性が独立した死亡予測因子であった(p=0.009、OR 0.896, 95%CI 0.825-0.973)。【結論】重症敗血症における入院時ADAMTS13活性は、凝固線溶異常の亢進に伴い低下し、重症化と転帰を予測する有用なマーカーであることが示唆された。O10-6 Organ system network disruption in non-survivor of critically ill patients1)東京大学医学部附属病院 救急部集中治療部、2)New York University, Langone's Child Study Center浅田 敏文1)、青木 悠太2)、山本 幸1)、土井 研人1)、石井 健1)、橘田 要一1)、中島 勧1)、矢作 直樹1)Objective: As interactions of each organ system have been conceptually known to play an important role during life-threateningconditions, we quantitatively evaluated the organ system interactions in critically ill patients and examined the difference inorgan system network structure between the survivors and the non-survivors.Measurements and Main Results: 282 patientswho had been admitted to the ICU were enrolled. We analyzed associations among 9 representative laboratory variables of eachorgan system using network analysis. We compared the network structure of the variables in the 40 non-survivors to that in the40 survivors. Their baseline characteristics including the degree of organ dysfunction were matched using propensity scorematching method. Network structure was quantitatively evaluated using edge(significant correlation among variables evaluatedby p value), weight(connective strength of edge evaluated by coefficient), and cluster(group with tight connectionevaluated by edge betweenness). Number of edges among the 9 variables was significantly fewer for the non-survivors thanfor the severity-matched survivors(3 vs. 12, p = 0.035). Mean weight of edges was significantly smaller for the non-survivors(0.055 vs. 0.119, p = 0.007). The 9 laboratory variables for the non-survivors were divided into a significantly larger number ofclusters(7 vs. 2, p = 0.001). Conclusions: These observations suggest the necessity of assessment for organ system interactionsto evaluate critically ill patients.