ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-384-AW1-1 低体温症の実態-Hypothermia STUDY2014中間報告-1)昭和大学 医学部 救急医学、2)日本医科大学 大学院 医学研究科 救急医学分野、3)富山大学 大学院 医学薬学研究部 危機管理医学、4)山口大学 大学院 医学系研究科 救急・生体侵襲制御医学分野、5)横浜旭中央総合病院 脳血管センター、6)東京都立多摩総合医療センター 救命救急センター、7)会津中央病院 救命救急センター、8)東京大学医科学研究所三宅 康史1)、横田 裕行2)、奥寺 敬3)、小田 泰崇4)、北原 孝雄5)、清水 敬樹6)、白石 振一郎7)、坪倉 正治8)、中村 俊介1)、若杉 雅浩3)【目的】日本救急医学会熱中症に関する委員会では、2011 年冬に続き2 回目の低体温症に関する全国調査を行ったのでその結果を報告する。【方法】倫理委員会の承認を得た救急医療機関において、2013年12 月から2014年2 月までの3 か月間に深部体温35 度以下を示す低体温症例について、前もって配布したデータシートに元好き疫学調査を実施した。【成績】128施設から、705 例の登録があり、男性:女性=370:315、平均年齢は70歳代であった。発生場所は屋内:屋外=517:165、病態としてエネルギー摂取不足、エネルギー利用障害、外的環境の各症例数は121、102、458であった。寒冷暴露の原因として疾患258、外因181、うち外傷45(うち交通事故8)、酩酊30、薬物中毒29(自殺企図含む)、溺水11、遭難7 など、不明117であった。疾患では感染症53、脳血管障害52、低血糖51などであった。家族同居が55%、独居31%、住所不定1%、また生活保護が9%に見られた。日常生活動作は自立58%、要介助26%、全介助7%であった。CPAOAは72あり、後遺症なく退院357、後遺症あり退院161、死亡51 であった。(症例数についてはすべて不明を除いた)【考察】高齢化、孤立化の進行により、既往歴のある高齢者が、周囲の見守りなく低温環境で長く過ごしてしまい低体温症に陥る症例が多く、後遺症率、死亡率も高い。【結論】熱中症と同様に、生活環境と原疾患の適切なコントロールにより予防可能な病態と考えられる。優秀演題 1 2月12日(金) 13:30~14:30 第1会場AW1-2 閉鎖式導尿バッグの空気による流出を阻害する要因について東京都立多摩総合医療センター 看護部東川 恵利子、星 英輝、佐藤 英樹、勝 博史【目的】 閉鎖式導尿バッグの管内に存在する空気の位置によって、管内の圧がどのように変化するかを調査する。【方法】研究方法:1. 閉鎖式導尿バッグの管が水平の場合と臨床で管理されている状態に近い管にたわみがある場合の2 つの状態で調査した。2. 尿の代用として生食を使用し、管にたわみがある場合の膀胱側とバッグ側の生食を流さない状態と流した状態の圧を測定した。3. 空気の位置により管内の圧がどのように変化するかを検証した。 本研究は、器具を使用した実験研究であり、生体によるデータ収集はないため、倫理的な問題は生じることはない。【成績】1. 管が水平で生食で満たした管内に空気を注入し生食を流した結果、膀胱側もバッグ側も圧は0mmHgであった。2. たわみがあり膀胱側に空気がある場合、生食を流した状態の平均圧力は、膀胱側 -15.30mmHg、バッグ側-26.93mmHgであった。3. たわみがありバッグ側に空気がある場合、生食を流した状態の平均圧力は、膀胱側 - 34.83mmHg、バッグ側- 25.73mmHg であった。 【考察】1. 管が水平の場合、流体に働く力は横向きであり、空気の浮力は上向きのため水平方向の抵抗なりにくく、流れを阻害する力とならなかったと考える。2. 膀胱側に空気がある場合、流体の流れる方向と相反する向きに空気の浮力が働くことで流れる流体の抵抗となり、生食の流出を阻害する要因となり得ることが考えられる。3. 空気がバッグ側にある場合、流れる方向と同じ方向に空気の浮力が働くため、浮力が尿の流出を阻害する要因とは考えられにくい。【結論】1. 水平の状態では、空気の存在にかかわらず、膀胱側もバッグ側も管内の圧は同じであり、空気による流体の圧力損失に影響を及ぼさなかった。2. 管にたわみがあり空気の浮力と尿の流れが相反する位置に空気がある場合、尿の流出阻害要因になり得ることが示唆される。