ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-334-CR9-1 特定集中治療管理料1 及び2 に関する実態調査報告2016日本集中治療医学会社会保険対策委員会志馬 伸朗、遠藤 重厚、山本 剛、土井 松幸、坂本 哲也、下村 陽子、武居 哲洋、森崎 浩 平成26年度診療報酬改定において、本邦の特定集中治療室を層別化し、より高度な「設備」と「診療体制」を整えたhighintensityunit にこれまでの40-50%増となる管理料加算が新たに設定された。その加算申請には、ハード& ソフト両面から数値的施設基準を満たすことに加え、専従する医師要件として特定集中治療に関する十分な知識と経験を有することの証明が求められていることは特筆すべきである。 社会保険対策委員会では、委員会活動の一環として特定集中治療室管理料加算その1/2算定施設におけるストラクチャ、プロセス、アウトカムを含めた実態検証を2014 年より年次調査として行っている。各地方厚生(部)局による施設基準の届出受理状況公開データを元に、全国の同管理料算定施設を抽出した。2015年9月末時点で81施設(うち日本集中治療医学会専門医研修施設60)が同定された。これらに対し書面形式による実態調査を行わせて頂いたので、その概要を報告する。 本調査結果を踏まえ、日本における特定集中治療室のあり方と保険診療体制について、会員諸氏とさまざまな議論や意見交換の場が提供出来れば幸いである。委員会報告 9 2月14日(日) 10:00~10:30 第3会場社会保険対策委員会CR9-2 我が国の地域医療構想:集中治療室の位置づけも含めて厚生労働省医政局地域医療計画課細川 康二我が国では、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、少子高齢化が進行する。疾病構造の変化が予想される中で、医療の機能分化・連携を推進し、質が高くかつ効率的な医療提供体制を整えるとともに、回復期医療から在宅医療及び介護との連携が今後ますます重要となる。こうした変化が求められる中で、2014年6月、医療介護総合確保推進法が成立し、翌年3月には地域医療構想ガイドラインが策定された。2014 年から病床機能報告制度が始まり、各医療機関は病棟ごとの医療機能として、高度急性期、急性期、回復期、慢性期のうちいずれに属するかを報告することとなり、具体的な医療行為の数と合わせて公表されることになった。客観データを見ながら、地域の2025年の姿について、都道府県での議論が行われている。全国を344に分けた2次医療圏を基本とする構想区域で、地域での会議が始動し、医療機能の分化や連携の強化について議論を始めているところも多い。こうした取組と介護保険事業計画に定める事業も合わせて、誰もが可能な限り住み慣れた生活の場において医療・介護サービスが受けられる地域包括ケアシステムが構築されていくことが期待されている。今回の講演では、こうした医療提供体制の変化の中での地域医療構想の概要と目指すべき姿について概説するとともに、病床の機能として高度急性期機能を担う集中治療室の今後のあり方についても考えたい。