ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
- ページ
- 231/910
このページは 第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集 の電子ブックに掲載されている231ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集 の電子ブックに掲載されている231ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-229-SY7-5 MEWS(修正早期警戒システム)によるICU看護師の一般病棟での臨床判断は、院内心肺停止を減少させる医療法人沖縄徳洲会 中部徳洲会病院 集中治療部宮城 翔太、古謝 竜太、森山 めぐみ、上 恵理子、翁長 朝浩、永井 優子、渡慶次 賀博、西島 功、伊波 潔【はじめに】当院では2012 年10 月からMEWS(Modified early warning system:修正早期警戒システム)を導入した。一般病棟にICU Ns(看護師)が赴き重症患者に対する臨床判断に関わっている。【方法】MEWS とはバイタルサイン(呼吸数・心拍数・収縮期血圧・意識状態・体温・第六感)を数値化したもので、重症になる程数値が高く急変の可能性が高い。病棟Ns がバイタルサインを電子カルテに入力するとスコアが算出され、7 点以上のWZ(Warning zone)になると自動的に警告が発せられる。WZ患者に対してICU Ns が一般病棟に赴き、アセスメントを行なった。一般病棟Ns への助言や、人工呼吸器などの調整、主治医へ病状の報告と指示を仰ぎ、早い段階での治療方針の再検討を行なった。MEWS導入前の2011 年4月から2012年9月と、導入後の2012 年10 月から2015 年7 月の、IHCA(In hospital cardiac arrest:院内心肺停止患者)数を比較した。【結果】新入院1000 人あたりのIHCAは、導入前5.21 vs 導入後2.06(p< 0.05)と有意に減少した。【考察】ICU Nsが、一般病棟というICUに比べモニタリング機器など評価する情報が少ない中で、アセスメントを行ない、集中治療看護の知識を持って重症患者に対応する事は貴重な経験となり、臨床判断能力の育成に寄与している。一般病棟での臨床判断能力を育成する為に、新人ICU Nsは熟練したICU Nsに同伴して患者対応を行ない、振り返りを行なう事で臨床判断能力の育成を図っている。また、一般病棟Nsに対して対応した患者の病態や治療についての勉強会を開催し、一般病棟での看護の質の向上を図っている。急変する可能性のある重症患者をいち早く発見し対応するMEWS は、RRT などの起動基準として有用であると考えられる。【結語】MEWS によるWZ 患者に対するICUNs の病棟介入は、IHCAを有意に減少した。病棟の重症患者にICU Ns が対応することで、臨床判断能力の向上に寄与するMEWSの詳細について報告する。