ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
- ページ
- 198/910
このページは 第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集 の電子ブックに掲載されている198ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集 の電子ブックに掲載されている198ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-196-EL17大阪大学大学院医学系研究科臨床統計疫学寄附講座新谷 歩 無作為割り付けの行われていない観察研究では,さまざまな患者の背景によって治療法が選択されるため、治療群とコントロール群で患者の特性が異なり、アウトカムの直接比較が困難となる。特に薬剤比較研究では、解析でこの違いを無視してしまうと、投薬群はコントロール群に比べ病状が悪化していることが多いので、薬剤の効果なし、またはあたかも害であるかのような思いもかけない結果に結びつくことがしばしば起こる。このように比較群間で患者背景の異なりから治療の効果を間違って解析してしまうことを交絡と呼び、多くの観察研究で問題とされている。この様な交絡は重回帰分析を用いて補正できるが、ここ数年傾向スコアなど、より有効な交絡の補正法が用いられるようになってきた。アスピリンの予後に及ぼす影響を調べた研究を例にすると、傾向スコアとは例えば心疾患の既往歴があり血圧の高い患者ほどアスピリンを投薬される可能性が高くなるなど、予後予測因子をもとにて予測した薬剤使用の確率をいう。傾向スコアが同じ、この例では心疾患の既往歴や血圧が同程度で一人はアスピリンを常用しもう片方は使用していないような二人の患者の間で予後を比較をすることで交絡を防ぐことができる。傾向スコアを用いた交絡の調整法にはマッチング法や、逆数重み法 (Inverse Propensity Score Weighting, IPW)などがある。本教育セミナーでは交絡の補正に用いられる重回帰分析や傾向スコアのコンセプト、使用法についてアスピリンの薬効を調べた観察研究論文や、ICU観察研究論文を用いながら分かり易く説明する。教育講演 17 2月12日(金) 9:00~9:50 第12会場観察研究のデータ解析:交絡と傾向スコアEL18National Intensive Care Evaluation(NICE)foundation and Academic Medical Center, University of Amsterdam, the NetherlandsNicolette de KeizerA quality indicator is a measurable aspect of the quality of care. An important quality indicator for intensive care units(ICUs)is the standardized mortality ration(SMR). By means of prognostic models such as SAPS II/III, APACHE II/III/IV, mortalitycan be adjusted for case-mix and thereby made comparable among different ICUs. Characteristics of a good quality indicator arerelevance, reliability, unambiguousness, and that the indicator is measureable and actionable. In the light of these characteristicswe will discuss the possibilities and limitations of the indicator SMR, what ICU quality registries can do to improve on thesecharacteristics, and how ICUs can work with SMR or other quality indicators to improve their quality of care.教育講演 18 2月12日(金) 10:00~10:50 第12会場How to Use the SMR to Improve Quality of Care