ブックタイトル第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
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第43回日本集中治療医学会学術集会プログラム・抄録集
-187-SL15LDS Hospital 呼吸器内科・集中治療科田中 竜馬 人工呼吸器に関する正しい知識を広めるため、金子教宏医師(亀田総合病院)の呼びかけにより2010 年11 月に「若手医師のための人工呼吸器ワークショップ」の活動を開始した。実際に人工呼吸器装着患者の診療に携わることが多い若手医師にとって、体系的に人工呼吸管理について学ぶ機会は少なく、日常診療で悩むことが多い。このような若手医師に講義と実習を通じて体系的かつ実践的な知識を伝え、それによって呼吸ケアの質の向上に貢献することがこのワークショップの目的である。 「若手医師のためのワークショップ」は2015年12 月までに22 回開催され、のべ571 名の医師が参加している。カリキュラムはすべてワークショップスタッフよるオリジナルであるが、その内容はAmerican Association for Respiratory Care(AARC)にも評価され、正式認定を受けている。 そのほかにも、医師以外の医療職を対象にしたワークショップや、Non-invasive positive pressure ventilation(NPPV)のワークショップなども計6回開催し、121 名が参加している。さらに、胸部画像の読み方、血液ガスの解釈、人工呼吸器グラフィックの見方といったベッドサイドで必要となる知識や、人工呼吸器トラブルシューティング、重症患者の早期離床のような実践的内容、Airway pressure release ventilation(APRV)のような発展的内容についてのセミナーをこれまでに18 回開催しており、約2000名が受講している。 この講演では、これまで5 年間にわたって行ってきた当ワークショップの取り組みについて発表する。特別講演 15 2月14日(日) 9:00~9:30 第9会場若手医師のための人工呼吸器ワークショップの取り組みEL1横浜市立大学 附属市民総合医療センター 集中治療部大塚 将秀量規定換気(volume controlled ventilation, VCV)と圧規定換気(pressure controlled ventilation, PCV)は、患者の吸気努力がなくても設定どおりの換気を規則的に行う全換気補助に分類される代表的な陽圧人工呼吸の換気モードである。この教育講演では以下の項目について解説を行い、安全で有効な人工呼吸療法を患者に提供するための基礎知識を身につけることを目標とする。1.VCVとPCVの動作と特徴2.VCVとPCVが生体に与える影響の差異について3.VCVとPCVを臨床応用する上での注意事項4.VCVとPCVが重症呼吸不全患者の予後に与える影響について(文献的考察)5.Dual controlled ventilation(DCV)について6.現時点におけるVCV/PCV/DCVの臨床的評価・使い分けについて教育講演 1 2月12日(金) 10:00~10:50 第2会場VCVとPCVを理解する