日本集中治療医学会 第9回関西支部学術集会
会長 江木 盛時
(京都大学大学院医学研究科侵襲反応制御医学講座・麻酔科学分野教授)
平素は格別の御高配を賜り、厚く御礼申し上げます。さてこの度、2025年7月5日(土)に京都テルサを会場として、日本集中治療医学会 第9回関西支部学術集会を開催する運びとなりました。実質的かつ有意義な学会運営を目指し、魅力ある企画を盛り込み、参加者にとって実りの多い学術集会となるよう、関係者一同鋭意準備を進めております。
=心に太陽を持って With sunshine in your heart=
集中治療を要する患者さんは、病院でもっとも重症な病態を有し、命の水際で戦っている患者さんです。
集中治療に携わる医療者は、それぞれの職種の力を合わせてチームとなり、患者さんを救い、社会復帰を目指します。
厳しい病態、苦しい状況で治療を要する患者さんを前にしたときにこそ、愛情を持って、尊敬の気持ちを持って、医療に関わる全ての皆と共に明るく、そして、希望を失わずに患者さんの社会復帰を目指していく必要があると思います。
私が若いころから集中治療に携わる際に、自身を見失うことなくその道を進んでいく上で支えになったツェーザル・フライシュレンの詩の一節を示します。
心に太陽を持て。あらしがふこうと、ふぶきがこようと、天には黒くも、地には争いが絶えなかろうと、いつも、心に太陽を持て。
くちびるに歌を持て、軽く、ほがらかに。自分のつとめ、自分のくらしに、よしや苦労が絶えなかろうと、いつも、くちびるに歌を持て。
苦しんでいる人、なやんでいる人には、こう、はげましてやろう。
「勇気を失うな。くちびるに歌を持て。心に太陽を持て。」
(山本有三編著『心に太陽を持て』新潮文庫、六頁)
我々、集中治療医療に関わる全ての医療者が、それぞれの心に太陽を持って取り組めば、きっと集中治療で救われる患者はもっと増える、きっと集中治療はもっと良くなる、そして、我々はもっと良い仲間になれると思っています。
そんな気持ちで、日本集中治療医学会 第9回関西支部学術集会のテーマを“心に太陽を持って”としました。
2025年7月5日、京都に皆様を明るく朗らかにお迎えし、関西の地で集中治療が更に発展するきっかけとなるよう、ワクワクしながら日本集中治療医学会 第9回関西支部学術集会を準備して参ります。皆様のご参加をお待ちしております。
2024年8月吉日