U35 月例報告 2024年9月
2024年9月
■座談会開催報告第17回緩和ケア座談会
報告者:吉澤 和大 開催日:9月25日
今回のテーマは緩和的抜管に関してでした。
TLTやwithdraw/withholdの話題では毎回出てくるHOTなテーマですが、 実際に院内で初めて緩和的抜管を行うにあたってたくさんされてきた準備に関して共有いただき、 実際の経験もある病院からも意見を伺う形式でした。あまりにも院内スタッフの葛藤も多い分野であり教育的な側面も必要であること、 緩和的抜管と通常抜管+再挿管なしにどんな違いがあるのか・そもそも違いを見出すべきなのか、 いざ行うにあたってどんな準備が具体的に必要なのかということを皆でディスカッションしていきました。
ここで出た話題としては、まずは文化を作るというかなり困難な課題であることを認識して、 教育的なイベントも含めて丁寧に自施設内で理解をしてもらうこと、「それはただの通常抜管+再挿管なしじゃないか?」と言われたとしても発信して、 日本国内に緩和的抜管の文化を作っていくこと、医療者の自己満足にならず、 常に患者/家族が望んでいる治療・ケアはなんなのかという視点を忘れないようにすることが大事だと結論づけられました。
ちょうど10月3日にESICMからICUでの終末期ケア・緩和ケアのガイドラインが出ましたが、そこでも触れられている内容になります。 またガイドラインなども通じて広くディスカッションを進めていきたいと思います。
第5回リハビリチャンネル
報告者:中西 恭介 開催日:9月27日
今回は私が症例発表をさせて頂きました。敗血症性ショックに対する離床について悩んだ部分があったため、参加メンバーに共有し、相談させてもらいました。
他施設のスタッフから有益なアドバイスを多く頂きました。 特に、挿管&透析も必要な状態で、離床の強度やタイミングについてどの情報を基に判断すべきか、自分の知識が不足していたことに気付かされました。 これまでの勉強では一部触れていなかった点があり、現場での対応に課題を感じました。
結果、今回発表させて頂いた患者さんはPICSを発症したものの自宅退院まで可能となりましたが、 今後は、これらの知識を更に深め、医師と自信を持って意見交換が出来るよう、継続的に学びを進めていく必要性を強く感じました。
今回のこの学びが、今後の患者さんのPICS予防に繋がるよう取り組んで行きます。
発行者:U35プロジェクト運営委員会