U35 月例報告 2024年5月

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2024年5月

■座談会開催報告
緩和ケア座談会
テーマ:医療倫理に関して
報告者:吉澤 和大  開催日:5月22日

今回は都立小児総合医療センターの集中治療部に所属されている笠木先生に イギリス留学時のホスピス見学や臨床倫理に関しての研究ついてお話いただきました。
ホスピスに関しては中々日本ではそこまで多くは見られないものですが、 イギリスではチャリティーを中心に発展した文化・システムのようで、 地域で適応のある人をdetectして、commitしていくというシステムが非常に魅力的だなと感じました。
臨床倫理に関しては、threshold approachなど倫理的に悩む際のアプローチ法などに関して解説いただきつつ、 一番印象的だったのが、現場から裁判所に判断を求め、これまでの判例を元に判断されることがあるという点でした。 日本の司法のスピードでは行うことは現実的ではありませんが、判例を元にという点では、 やはり学会発表や症例報告を積み重ねて、 倫理的な対応の「判例集」のようなものを積み重ねていくことが非常に重要だなと感じました。

リハビリ座談会
テーマ:2024年度 第1回 自己紹介
報告者:中西 恭介  開催日:5月24日

2024年度 第1回目の座談会は、初めての方もおられますので自己紹介の会としました。 全国からICUに携わるセラピストや、今回は看護師さんにもご参加いただきました。
アイスブレークも兼ねて、ご自身のお勤め先や地元のオススメも紹介頂きましたが、 学会など出張先での楽しみが増えました!
来月からは、ICUのリハビリに関するQ&Aや症例発表・他職種のチャンネルとのコラボ座談会などいろいろ企画しております。 全国の皆さんとやり取り出来る機会ですので、今年もとても楽しみです。
リハビリチャンネルでは、毎月第4金曜日の20:30〜座談会を開催しています。 セラピストだけでなく、他職種の方もご参加頂いており、ICUのリハビリについて話し合っています。 大変貴重な機会かと思いますので、ぜひ皆さんのご参加をお待ちしております。

第4回 U35看護師ミーティング
テーマ:「新人、基礎生、異動者・既卒者、中堅の教育について」
報告者:筒井 梓  開催日:5月30日

新年度がスタートし、新人看護師が仲間に加わってから約 2 ヶ月が経過したタイミングであったので、 今回は『看護師教育について』を議題に話し合いました。 新人の教育方法は施設によって異なりますが、 比較の目安として、フォローの先輩がいつまで付いているか、夜勤の開始時期などについて情報交換したところ、 施設間で大きな違いがあり、おもしろい発見がありました。
またその一方で、去年まで新人だった看護師が2年目、3年目と繰り上がっていくなかで、 アセスメント能力や仕事に対する姿勢などで差が出てきたことの共通理解があり、基礎生への向き合い方が課題になっていくことの認識を深めました。 基礎生への教育として、事例検討や処置の経験を積んでもらっている施設もあるようです。 新人に求めることは、やはり社会人基礎力なのではないかと思われますが、学生時代をコロナ禍で過ごし、実習も十分に経験できなかったであろうことや、 上司や先輩との人間関係の構築で悩む可能性もあるので、我々の対応も検討していく必要があると感じられました。
また、参加者の中からPICSについての他施設共同研究の協力依頼がありました。U35メンバーとして、 施設間の繋がりを⼗分に活用し、 集中治療の発展に寄与していきたいと思います。

発行者:U35プロジェクト運営委員会