U35 月例報告 2024年3月
2024年3月
■Topics第51回集中治療医学会学術集会 U35企画
報告者:福勢 麻結子 開催日:3月15日
第51回集中治療医学会学術集会では、U35企画「未来の集中治療を担う君へ」として、 3つの企画のほか、コンシェルジュサービスにも取り組みました。 U35ならではの企画を立案すべく、施設や職種の垣根を越えて意見を重ねてきました。 また、タスクフォースの先生方にもご尽力いただき、無事に開催に至ることができました。
・ U35企画2 「キャリアサミット:あなたのライフプラン、私たちの未来」
昨年から続いている本企画は、U35メンバーの様々な専門性やバックグラウンドを生かし、 働き方を含めた「多様性」について考えることを目的としています。 今年は、「外傷集中治療」「子育て世代」「研究」「小児集中治療」「職種別ブース」 「自分に合ったメンター・施設の見つけ方、市中病院と大学病院」という6つのテーマでショートプレゼンを行いました。 また、興味のある分野ごとにブースに分かれ、参加者と意見交換を行い大変盛り上がりました。
・ U35企画3 「若鮎の声2024」
未来の集中治療を担う若手を増やすことを目的として、集中治療領域の教育の在り方について意見交換を行いました。
U35世代は教育を受ける側であると同時に、新人スタッフへの教育者としての役割を担うことも少なくありません。 同世代ならではの教育に対する考えや、自施設での取り組み、課題などが共有できる良い機会となりました。 事前アンケートやメンチメーターで参加者の意見を取り入れたことで、リアルな議論ができたように思います。
・ U35企画4 「若手6職種が札幌に集合!多施設連携座談会~私たちが考える施設間のつながり~」
医師、薬剤師、臨床工学技士、言語聴覚士、管理栄養士がそれぞれの立場で多施設連携の取り組みを報告しました。
施設の垣根を超えたつながりを構築することで、自施設では乗り越えられない課題に対する解決の糸口を見つけることができるのではないかと考えています。 メンチメーターによる参加者の意見においても、同じ悩みや課題を抱えていることがわかりました。これからの集中治療は多施設という広い視野で考えることで、 より質の高い医療を目指せるのではないかと考えています。
コンシェルジュブース
報告者:小谷 祐樹 開催日:3月14日~3月16日
第51回日本集中治療医学会学術総会において、U35企画としてコンシェルジュブースと進路相談会を実施し、 3日間で合計79名の方にお越しいただきました。 本企画の趣旨は、 ①学術集会への参加経験が少ない若手のICUスタッフが学術集会を実りあるものにするためにお勧めセッションを提案することと、 ②今後のキャリアに悩む若手ICUスタッフ・ICUに興味のある医療従事者に進路相談の機会を提供することの2つでした。
参加者の職種は、約1/3が医師、看護師・臨床工学技士・薬剤師・理学療法士が10数%ずつ、 さらに作業療法士や管理栄養士の方もいらっしゃり、集中治療の現場やU35メンバーの構成を反映していました。
ブースへの参加目的は、学術集会のお勧めセッションを個別に提案するコンシェルジュブースが1/3、 進路相談が6割、数名は両方という内訳で、いずれもニーズが高いことが分かります。
本ブースをきっかけに約10名がU35メンバーに加入され、その半数以上が医師以外の職種だったことからも、 多職種に働きかけられたものと感じています。 さらに、普段はオンラインでのやりとりが中心であったU35メンバー同士が一堂に会する場にもなり、 メンバー同士の交流が深まったことは、思いがけない副産物でした。 一方で、事前準備が滞ってしまい告知が直前になったことや、企画内容の説明が不十分だったこと、さらに当該時間 に対応可能な職種が参加者から分かりにくいといった改善点も明らかになりました。
次回の学術集会でも本企画を実施する機会を頂けるならば、今回の反省点を活かし、 より参加者にとって有意義な企画となるよう努めたいと思います。
発行者:U35プロジェクト運営委員会