U35 月例報告 2024年7月~8月

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2024年8月

■Topics
「第8回集中治療医学会関西支部学術集会」
報告者:佐藤 晟也  開催日:7月6日

7月6日に第8回集中治療医学会関西支部会が千里ライフサイエンスセンターで開催されました。
会場には600名を超える来場があり、非常に賑わった支部会となりました。U35からはU35企画シンポジウム 「私は●●にこだわって集中治療に関わっています」を企画し、医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、 理学療法士から一名ずつ登壇いただきました。 普段の臨床現場では聞くことのできない各職種のこだわりや臨床で気にしていること、考えていることなど、 普段の臨床で関わっているからこそ職種間の理解が深まったセッションだったと思います!! 朝一番のセッションでしたが、多くの聴講者にご参加頂きありがとうございました!!

■座談会開催報告
第10回臨床工学技士チャンネル座談会
テーマ:Impella症例検討
報告者:芝 真佐樹  開催日:7月8日

Impellaの症例検討会を行い、Impella管理中のモニタリング項目や、トラブル対応について施設間で情報交換致しました。
各施設におけるImpella5.5とCPにおける溶血発生頻度の違いや、POCTによる溶血管理方法について施設ごとの見解を共有しました。 また今回初めて、この座談会で臨床をテーマにした本格的な意見交換を行いました。
多くの参加者から活発な発言が見られ、 有意義な時間を過ごすことが出来ました。引き続き、注力していきたいトピックであると感じました。

HeartTeam座談会報告
テーマ:「症例検討会」
報告者:福勢 麻結子  開催日:7月9日

心原性ショックに対して症例検討会を行いました。
医師、薬剤師、理学療法士、臨床工学技士、栄養士の多職種が参加し、 それぞれの立場で意見交換をしました。薬剤、リハビリ、医療機器、栄養などそれぞれ専門性はありますが、 いずれも一つの職種で完結できるものではなく、各職種の視点でアセスメントをすることでよりよいサポートにつながると感じました。 また、U35の魅力は多施設でディスカッションを深められる点です。 日常臨床でのちょっとした疑問や悩みも、施設の垣根を越えて共有できる良い機会となりました。

小谷祐樹、ミラノへ行く
報告者:河内 章  開催日:7月26日

U35 OBの小谷さんに、海外研究留学についてお話をいただきました。留学のモチベーション、準備、現地イタリアでの生活だけでなく、 実際の研究活動で大変だったことなど伺うことができました。 小谷さんは留学中に多くの実績を残して帰国されましたが、その裏にある努力や苦労を知ることができました。 U35は多職種で広いつながりを持っているのが特徴で、卒業後も良い交流が続けられればと思っています。

第5回 U35看護師ミーティング
テーマ:「自施設で行われているICの方法やACPの実際、家族看護について」
報告者:筒井 梓  開催日:7月30日

今回はACP に関することや家族との関わりについて話し合いしました。
ICUではACP が必要になる場面が少なからずありますが、 どういった方法でやるといったような取り決めがある施設は、参加者の中ではありませんでした。 治療経過が芳しくない状況になったタイミングで、患者の価値観や家族の考えなどが議題になることが多いですが、 その状況では、患者の病態や家族の負担を考慮すると、確認が取りづらいのが現実です。
そのため、あらかじめ情報をとっておくと、スタッフの立場としては方針を立てやすくなりますが、 実際に、入院手続き用紙にそういった質問項目を設けている施設もあるようです。 ただし、ハイリスク手術を控えた患者にはそれが可能ですが、緊急入院の重症患者では難しく、 そういった患者のACPには困難さや複雑さが増し、より繊細な方法をとる必要性を共有しました。
臨床で出くわす状況として、家族に患者の『代理意思決定』を迫る場面がありますが、 重要な決断に際し心理的負担が大きく、潰れてしまう家族もいます。 そういった状況を回避すべく、我々医療者としては、家族の負担を低減できるような関わり方で 『共同意思決定』の方法をとる必要がある家族もいることの声もあがりました。 最近では、患者の治療経過に家族が与える影響が示されていることもあり、今後も議論を深めたい内容であると感じました。

第6回 U35看護師ミーティング
【テーマ】 フリートーク
報告者:筒井 梓  開催日:7月30日

【まとめ】
今回はテーマを設けずフリートークをしました。
U35看護師としての活動を盛り上げる方法はないか、という問いかけを皮切りに、 さまざまなトークができました。その中で、PICSの多施設共同研究を行おうとしているメンバーから協力依頼の話があり、 U35 メンバーであることの利点と、U35 が集中治療の発展に寄与していると感じられました。
『看護師』とひとことに言っても、U35の中には臨床で活躍しているメンバーだけでなく、大学院で研究をしている者、 認定・専門看護師などとして活動している者、特定行為看護師や診療看護師として診療行為を実践している者など様々です。 多くの視点を持って集中治療・看護の議論ができる点もメリットであると思っていますので、 今後もメンバーとともに U35 としての活動の幅を広げていきたいと思います!

第3回おくすり座談会
テーマ:管理栄養士 ✕ 薬剤師でお薬をお料理!?
報告者:寺田 師  開催日:8月26日

薬剤師、管理栄養士を中心に多職種に参加していただきました。
冒頭は、各施設で普段、薬剤師と管理栄養士とどのようにコラボしているのか、 コラボできていない施設はどのようなことで困っているかなどを話しました。 早期栄養介入管理加算をきっかけに薬剤師と管理栄養士がコミュニケーションを取り始める各施設の経緯が非常に興味深かったです。 薬剤師と管理栄養士の業務の中で、電解質について相談することが多いようです。座談会では微量元素やビタミン、EPA・DHAなどの栄養素の話でも盛り上がりました。
最後は、経腸栄養の逆流対策について経鼻胃管の留置位置やその留置方法、薬剤などの様々な意見が挙げられ非常に学びの多い座談会となりました。


発行者:U35プロジェクト運営委員会