略 歴
日米小児科専門医、米国小児集中治療、集中治療科専門医。米国での小児科研修中にNICUでの呼吸管理やPICUでの重症管理が楽しく、患者層のより広いPICUを選択。米国でPICUフェロー、急性期腎フェロー、公衆衛生大学院を修了し現在は聖マリアンナ医科大学でPICU勤務。興味は多職種連携の促進、終末期医療、体外循環(特にCKRT)。勤務時間短縮に情熱を注ぎつつ、臨床研究を細々と維持する事が目標。公開日:2024年6月14日 ※所属・役職等はすべて記事公開時点のものです
Q 集中治療の魅力とは?
選択した理由は、重症患者の全身管理をできるようになりたかったからです。
集中治療の魅力は、重症度の高い状態から回復する患者さんの急峻な変化を目の当たりにできる(逆の変化も然りですが…。)事でしょうか。呼吸器や体外循環など治療が生理学と密接に関わっていて面白いです。
集中治療の魅力は、重症度の高い状態から回復する患者さんの急峻な変化を目の当たりにできる(逆の変化も然りですが…。)事でしょうか。呼吸器や体外循環など治療が生理学と密接に関わっていて面白いです。
Q 集中治療との関わり
小児ICU専属です。
オンオフがしっかりしており、自分に子供がいても働ける専門領域
Q この道に入って感じたこと
米国における集中治療医は、多職種の実行部隊をまとめる指揮官ないし他科をとりまとめる調整役であると感じましたが、日本でも最近は集中治療医の役割が米国のそれに近づいてきている印象を受けます。現場では急性期の管理だけでなく、慢性期の終末期医療のあり方を考える場面も多いと感じます。働き方はオンオフがしっかりしており、子供がいても成立する専門であると感じています。Q これまで所属してきた施設を選んだ理由
過去1施設目:幅広い疾患の経験と症例数を積めるため
過去2施設目:自分がやりたい研究ができる環境があるため
現在:米国での学びが活かせ(自己実現する自由度がある)、また子育てに時間を割ける(勤務時間が長くない)環境であるため。
過去2施設目:自分がやりたい研究ができる環境があるため
現在:米国での学びが活かせ(自己実現する自由度がある)、また子育てに時間を割ける(勤務時間が長くない)環境であるため。
Q これから力を入れていきたい分野
Critical Care Nephrology、終末期医療、医療従事者及び入院患者・入院患者家族のQOL
Q 今後のキャリア
目指すキャリア・勤務形態 :臨床7割、研究3割の勤務時間内の達成と早期引退
現在の職場でやっていきたい事:
現在の職場でやっていきたい事:
- ①患者管理中の十分な鎮痛・鎮静の普及(病棟も含めて不十分な鎮痛下に処置を行う文化や、術後鎮痛が不十分な文化は廃れて欲しいです。わりと近い将来自分も医療を受ける側にまわる事を考えると、小児だけでなく成人医療でも廃れて欲しい文化です)
- ②終末期医療の方向性の積極的なディスカッション、withdrawalの導入、脳死や心停止後の移植臓器提供の促進
- ③多職種での医療実践
- ④親を含めた回診の実践や親の24時間付き添い許可の標準化
- ⑤大学病院PICUにおけるフェロー教育の雛形形成
- ⑥医療従事者の勤務時間短縮(自施設PICU医師においては現在のリソースで可能な範囲で実践できていると思いますが、他の職種や全国のPICU、小児科全般に広がる事を願っています!)。更なる勤務時間短縮はカルテの院外アクセスによって実行できると考えています。
他科・多職種のサポートがあるのでチームで診療にあたっている心強さ
Q 多職種連携で大切にしたいこと
平日は毎日多職種で回診しています。徐々に他の職種からの発案やリードで治療を選択する場面が増えていると感じています。Q 印象に残る経験
毎日同僚やコメディカルの方に助けられているので特定のエピソードは思い出せませんが、特に薬剤師の回診参加には助けられています。米国フェロー中は薬剤師はもちろんの事、猛烈に働くけど5時ピタで帰る小児科研修医、経験豊富な診療看護師や呼吸療法士に助けられていました。今も研修医、診療看護師、呼吸療法士にかわってCE/MEさんや理学療法士に助けられているので、あまり変わっていません。
Q 次世代の仲間へのメッセージ
患者さんの重症度は高いですが他科・多職種のサポートがあるのでチームで診療にあたっている心強さがあり、やりがいも大きいです。シフト制を敷く事が多い科なので勤務外に時間が沢山欲しい人にもうってつけです。小児科の皆さん、小児の中では最も楽しいサブスペですよ(完全な私見)!!Q 10年後の自分へ
サボっていませんか〜。そろそろ引退なので(希望的観測)しっかり後進の教育にあたってください!