事業内容

Description of Business

事業計画

日本集中治療医学会 各種委員会 2015年度事業計画



将来計画委員会
1. 集中治療専門医テキスト(改訂版)の発行支援
教育委員会委員長 貝沼 関志
名古屋大学医学部附属病院外科系集中治療部のもとで改訂に向けた準備(平成27年3月発行予定)
2. 教育委員会によるリフレッシャーセミナー開催への支援
委員長 貝沼 関志 名古屋大学医学部附属病院外科系集中治療部
3. 麻酔科および救急科を基盤としたsubspecialtyとしての集中治療専門医制度の確立と小児科との連携による集中治療専門医制度の問題
専門医制度委員会にて協議の必要性
4. ガイドライン作成の推進
日常の集中治療のために種々のガイドライン作成の推進。

教育委員会
1. 前年度に引き続きリフレッシャーセミナーを計画している。専門医機構との協議を踏まえ、大幅に回数を増やし複数回おこなう。集中治療専門医申請や更新のための受講クレジットが得られるようにする。講師は原則的に専門医テキスト第2版の執筆者の中から選考する。
2. 日本集中治療医学会をはじめ各種学術集会や講演会、セミナーなどにおいて集中治療専門医申請や更新のための受講クレジットが得られるようにする。これには日本集中治療医学会倫理講座、MCCRC、e-learningなども含まれる。これらを含め、日本集中治療医学会関連の教育事業として各種教育関連事業の全体に計画性をもたせ偏りなく、継続性のあるものとして専門医申請、更新と関連させ、統括していく。
3. 各種学術集会や講演会、セミナーなどにおけるハンズオンなどを関連した学会と共同開催することを計画する。同時にこれらにおいても集中治療専門医申請や更新のための受講クレジットが得られるようにする。
4. 前年度から引き続き、日本集中治療医学会専門医テキスト第2版刊行のための作業を行い、2015年3月末までに刊行する。刊行にあたっては、CD-ROMだけでなく本による刊行も計画している。
5. 専門医申請、更新と関連させe-learningなど集中治療医の生涯教育のためのツールを整備する。

CCU委員会
1. 今後の委員会活動は以下の2点を主要な目標として推進する。
(1)本会会員に対して循環器病学に関する最新情報を提供すること。
(2)循環器関連学会とジョイントセッションを開催し集中治療医学の重要性を啓発すること。

2. 第42回日本集中治療医学会学術集会(東京)におけるCCU委員会企画の開催
セッション名「集中治療における循環器専門医の役割」
座長:宮崎俊一、高山守正
演者:笠岡俊志、佐藤直樹、田原良雄、新沼廣幸、高山守正

3. 循環器関連学会とのジョイントシンポジウムの開催
(1)第79回日本循環器学会学術集会(大阪)  会長:小川久雄(熊本大学)
セッション名「CCUの現状と展望:集中治療専門医に期待される役割」
座長:宮崎俊一、山科章
演者:笠岡俊志、佐藤直樹、田原良雄、新沼廣幸、高山守正
(2)第63回日本心臓病学会学術集会(横浜)  会長:山科章(東京医科大学)
内容については今後検討予定

4. CCUの現状に関するアンケート調査の実施
日本循環会学会と合同でCCUの現状に関するアンケート調査を実施し、調査結果を学術集会で発表するとともに、機関誌にて報告する予定。

国際交流委員会
WFSICCM, KSCCM, ESICM, TSCCM, APACCM等との交流を深め日本集中治療医学会の国際化に努める。

社会保険対策委員会
1. 委員会開催予定
(1)第42回学術集会期間中:東京
(2)必要に応じ、臨時委員会(本郷事務局)あるいはメール会議を開催予定
2. 2015 年度事業計画
 1)平成28年度診療報酬改定について
  ・平成28年度改定に向けた委員会活動を継続
 ► 特定集中治療加算1/2/3/4の改定
 ► 小児特定集中治療加算の改定
 ► その他技術/材料など
・特定集中治療室1/2の実態調査を継続
・小児特定調査(小児集中治療委員会と連携)
・JIPAD普及によるデータ収集(機能評価委員会と連携)
・看護師実態調査(看護部会と連携)
 2)外保連活動
  処置委員会:山本剛
実務委員会:大塚将秀
検査委員会:土井松幸(画像診断WG委員兼務)
手術委員会:なし
麻酔委員会:福家伸夫
 3)学術集会における委員会企画
   第43回学術集会での社会保険委員会報告を継続企画する。
 4)厚生労働省DPC/PDPS評価部会診断群分類(MDC)見直し作業班への参加
3. 予算発生
   なし

小児集中治療委員会
1. 多施設共同研究事業の推進と成果報告
(1)心肺蘇生レジストリ(継続)
(2)ECMOプロジェクト(継続)
(3)PICU栄養調査(調査は終了)
(4)韓国との共同 PICU実態調査(企画中)
2. 関連団体との連携
(1)小児救急医学会主宰 PResS groupへの参加(継続)
(2)ASIA-ELSO(小児部門)への参加(継続)
(3)機能評価委員会JiPADとの連携(継続)
3. H28診療報酬改定に必要なデータ収集
4. 「小児集中治療連絡協議会」設立と、PICU施設データベースの作成

倫理委員会
1. 前年度作成した、三学会合同終末期ガイドラインを日本医学会はじめ、広く医学会や国民に知っていただき、救急・集中治療における終末期医療がガイドラインに沿ったものとなるよう各種講演、シンポジウムなどを予定している。
2. 前年度につづき、倫理講座を開催し、医師、看護師だけでなく集中治療に携わる各職種のなかで医療倫理が根付くように計画する。
3. 終末期だけでなく、集中治療全体における医療倫理に関する各種問題点をとりあげ、日本集中治療医学会の会員とともに学習し討論する。特に、救急・集中治療の現場で患者が高齢化している状況を鑑み、高齢者医療における医療倫理について学習し、ガイドライン作成への足掛かりとする。
4. 日本集中治療医学会会員に終末期をはじめ医療倫理全体について、専門医取得ための必須学習事項となるように計画する。
  
機関誌編集・用語委員会
1. オンライン邦文機関誌の発行:年7回
年6回定期、年1回抄録号(学術集会会長が編集)
2. 編集委員会(定例年3回・臨時随時)の開催
3. 優秀論文の推薦

薬事・規格・安全対策委員会
1. 「集中治療室(ICU)における安全管理指針」策定:
2010年において本委員会より策提案が提出されたが、理事会において厚生労働省(厚労省)の2007年に出された「集中治療室(ICU)における安全管理指針」とは異なる学会独自の指針を作成するように指示された。厚労省指針も2011年には改訂がなされることより、これを参考に策定することとなったが、厚労省指針の改定がなされず経過しており、策定作業が中断していた。2015年には策定作業に着手し2016年度には学会独自の「集中治療室(ICU)における安全管理指針(案)」を理事会へ提出する。
2. 集中治療室(ICU・CCU)における専門看護師による特定行為に関するアンケート調査
現在、専門看護師の特定行為の中に経口・経鼻気管チューブの抜管、緊急時の経口・経鼻気管挿管を認める審議が為され、特に集中治療室での特定行為として集中治療室看護師はどのように考えているかを明らかにし、集中治療医学会誌に掲載を行う。
3. ICUにおけるヒヤリハット事例のアンケート調査実施。
2014年度事業よりの継続事業として計画する。
4. 薬事、安全、規格の審議を求める未認可の医療機器、検査機器等の学会承認、推薦希望事項について速やかに審議を行い理事会に報告する。 

会則検討委員会
現在、「地方会あり方検討委員会」で検討が進められている事案について,理事会からの指示があり次第、検討を行う予定である。

危機管理委員会
今年度は、インフルエンザパンデミックの際の各医療機関における集中治療室における行動規範となる指針を作成する。
(1)重症なインフルエンザ患者の受け入れに参画するか、参画しないか。
(2)インフルエンザ患者の重症度とそのネットワークによる情報共有を目指し、より効率性が高く、救命しうるシステムの構築を試みる。
(3)データベースのtemplateを作成する。
次年度、作成した指針、情報共有システム、データベースについて、パブリックコメントを通して、ご批判を頂き、改善改訂し、本格稼動する。

広報委員会
1. 学会ホームページの充実運用
日本集中治療医学会ホームページを、一層に充実させる。
(1)ホームページ情報更新の最速化:オフィスピコッツ(委託ホームページ作成業者)との連携。
(2)ホームページ内容の充実
(3)英文ホームページの誕生:集中治療の国際的情報共有システムの作成
以上を、ホームページの充実に向けた3つの課題とする。
2. ビデオ配信システムの確立
e医学会との連携や他の手法を考案し、日本集中治療医学会や各委員会からのメッセージをビデオ配信できるシステムを確立する。
(1)理事および各委員会からのビデオ配信システムの基盤形成
(2)集中治療教育ビデオシステム配信の基盤作成
以上を、平成27年度のビデオ配信システム牽引の基盤とし、本学会の公開性を高める。
3. メールマガジンおよび会員通信
e医学会を介したメールマガジンの有用性を会員の皆さんに広報する。
(1)ホームページによる宣伝事業:学会員のe医学会アクセスを増加させる。
(2)e医学会へのアクセス回数の解析
(3)会員通信:学会員からの投稿を共有できるシステムを構築する
以上を含めて、メールマガジンの充実と、会員からの会員通信の運用を本格的に開始する。

個人情報・利益相反検討委員会
「日本医学会 医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」の整備に合わせて、集中治療領域の研究における利益相反(COI)マネージメントに関する指針、および同細則を修正、整備する。

CTG委員会
1) わが国で質の高い臨床研究が行われることを推進するのが本委員会の目的である。
 (1) 臨床研究のレベルを評価する。
 (2) 臨床研究の立案、実施を促す。
 (3) 定期的に審査目的の会議を開催する。
 (4) 会議でのプロトコール発表を促す
2) 臨床研究の基礎を築く。
 (1) 臨床研究を活性化するために講演会を開く。
 (2) 多国籍・多施設臨床研究を成功させている医師を招聘する。

ICU機能評価委員会
JIPADについて今後2年間で100施設での導入を目指す。そのために各施設に対する教育を目的に、学会時に委員会報告や教育講演を行いつつ、サイトビジットを行っていきたい。サイトビジットについては、現地に出張するだけではなくWebEXを利用したビデオ会議も利用していきたい。JIPADの運用費とともにこれら諸費用を認めていただければ幸いである。また蓄積されたデータについてもその解析方法を検討する予定である。

英文機関誌作成委員会
1. Journal of Intensive Careをさらに充実させ国際誌としての知名度を高めるよう努力する。
2. PubMed収載が決定したので、ISI Web of Scienceへの収載を目指し、2年間の投稿数引用回数の評価を経て3年後20147年IF取得を目標とする。

神経集中治療ガイドライン作成委員会
1. 神経集中治療ガイドライン
日本集中治療医学会、日本神経救急学会、日本神経治療学会による3学会の合同で、神経蘇生(神経救急・集中治療)ガイドライン2015(仮称)を作成する。さらにこの事業を「JRC蘇生ガイドライン2015(仮称)」、「神経救急・集中治療医学 学会公式テキスト(仮称)」、「救急蘇生法の指針2015(仮称)3部作」、の作成に引き継いでいく。
2. 中枢神経モニタリングアンケート
中枢神経モニタリングアンケート結果は学術集会報告に加え雑誌報告を行う。
3. 心停止患者に対する低体温療法レジストリ
日本救急医学会が行っているレジストリ上で、集中治療、低体温療法の効果を検討するプロトコルの作成、評価等を行う。

男女共同参画ワーキンググループ委員会
集中治療医全体の数を増やし基盤を固めることが日本集中治療医学会の発展に繋がる。そのためには、女性医師だけでなく男性医師も共に参画することで、双方共にメリットがあるような働きやすい環境を整備していく必要がある。
2013年度に行った男女共同参画実態調査の結果や、2015年2月の第42回日本集中治療医学会学術集会シンポジウムでの結果を分析し、集中治療部で女性医師が勤務を継続でき、男性医師も負担が増えることなく利益を得るような環境整備を実現するための方策を提言していきたいと考えている。
また、集中治療に関係の深い麻酔科学会、救急医学会、循環器学会などにおける男女共同参画に関する委員会や女性医師支援のための委員会と連絡をとり、それらの委員会との連携を図っていく予定である。

日本版重症患者の栄養管理ガイドライン委員会
1. GRADE systemにある程度則った方法論に基づいて再度作成した総論の原稿の委員同士の査読を行う。
2. 総論のパブコメ募集を行う。
3. 並行して各論を完成し、パブコメを募集する。
4. ともに2015年度の学術総会までにはパブコメ募集を行い、2015年度内には完成・発表する。

J-PADガイドライン作成委員会
J-PADガイドラインの普及に向け、第42回学術集会中に各種ツールの使い方に関するハンズオンセミナーを開催予定である。今後も、さまざまな形でガイドラインの普及に向けた活動を計画している。

Global Sepsis Alliance委員会
1. 医療従事者に向けての取り組み
(a)通年的な敗血症セミナーの開催
敗血症は、上記の9月13日に限定される問題ではないため、敗血症に対する啓発を医療従事者に向けて行うためのセミナーを年3回程度開催する。
現時点では、1月(名古屋)、5月(岡山)、9月(上記のWSDの前後に)に開催の予定。
1月のセミナーは、現在参加者を募集中で、100人以上の参加申し込みがある。
(b)日本集中治療医学会学術集会でのブース展示とクリーンハンドキャンペーン
今年の学術集会でも、委員会のブースを設置し、当委員会の活動を会員に知っていただく。また、手指衛生の重要性を啓発するために、学術集会中に、クリーンハンドキャンペーンを展開する予定。
(c)関連学会・団体との連携
日本救急医学会や厚生労働省などの学会・組織・団体との連携を行い、急性期医療における敗血症診療体制の改善を図る。
(d)学会内の他委員会・部会との共同企画
看護セミナー初級編に「敗血症」の内容を入れていただくように、ご検討いただく。学会内の敗血症に関連する委員会と協調した企画を提案する。
(e)Global Sepsis Alliance (GSA) / World Sepsis Day (WSD) の本部との連携
ISICEMやESICMで開催されるGSA/WSD会議へ、当委員会から可能な限り出席し、世界の流れと協調するとともに、日本での取り組みに関して発信をする。
(f)敗血症研究における公的支援獲得
敗血症における基礎研究や臨床研究に対して、公的支援が得られるように厚労省などに働きかける。
2. 一般市民に向けての取り組み
(g)世界敗血症デー(World Sepsis Day, WSD)2015の企画と開催
2015年9月13日(日)に市民向けイベントを企画し、開催の予定。
また、この前後の時期に医療従事者向けのセミナーを企画、開催の予定。
(h)「敗血症」ホームページの開設
一般市民の方々が、「敗血症」という情報にインターネット上でアクセスしようとしても、適切なホームページがない。当委員会で「敗血症」のホームページを開設することを検討する。このホームページができれば、一般の方々に「敗血症」を理解してもらえるような平易な解説を行い、当学会の「敗血症」に関する取り組みを紹介する予定。
(i)医療業界以外の団体との連携
一般市民に対して「敗血症」をより理解してもらうためには、市民になじみの深い企業との連携が必要。これを検討する。

人工呼吸関連事象検討委員会
1)工呼吸関連有害事象(VAE)に関する全国調査施行
1.1)詳細版:林委員
1.1.1)プロトコル作成:集中治療医学会CTG委員会へ提出予定
1.1.2)共同研究施設を募り、調査を開始
1.2)簡易版:今井委員、松田委員
1.2.1)国立大学病院感染対策協議会を中心とした調査を開始
1.2.2)倫理委員会承認:コア施設=三重大学
2) 他団体との連携・情報交換(継続):JANIS(森兼)、国立大学病院感染対策協議会(高倉)、国立大学ICU協議会(今井、松田)、日本環境感染学会(JHAIS)(森兼)、日本呼吸療法学会(多治見)
3)VAEの紹介や、臨床研究の方向性報告など
3.1)第37回呼吸療法医学会学術集会:シンポジウム
4)委員会開催予定
4.1)2015.1月の国立大学ICU協議会(京都)
4.2)第42回日本集中治療医学会総会(東京)
4.3)第37回呼吸療法医学会学術集会(京都)
5)予算
 発生せず

MCCRC運営委員会
米国の集中治療専門医養成コースの日本での開催 Multiprofessional Critical Care Review Course (MCCRC)を3日間で行う。
今年度は第3回MCCRCを開催予定。

ECMOプロジェクト委員会
3回のシミュレーションラボ
症例登録のサーバー作製ならびにウェブ上での登録システムの開始
循環器系、救急蘇生系の体外循環グループとのコラボ

学術集会あり方検討委員会
1. 概要
学術面でも経済的な面でも、学術集会は非常に大きな学会の柱であり、今後も、持続的に安定して行われる必要がある。会員数も1万人を超える学会となり、企画、運営のほぼすべてを会長が行ってきた。開催には、コンベンション会社に頼らざるを得ないのが現状である一方で、支払う費用は膨大な額となっている。従来の学術集会のあり方を様々な角度から見直す必要があり、2014年度、新規に委員会が設立された。現状の主な問題点としては、1)運営準備と運営形態の問題点、2)学術プログラムの問題点、3)国際交流の企画運営の問題点、4)他学会との合同企画運営の問題点 があげられる。
2. 学術プログラム委員会の立ち上げ
会長の諮問機関として位置付けるが、学術集会あり方検討委員会が、学術プログラム委員会の方向性を示す必要がある。
3. 第42回大会開催における問題点の洗い出し
学術集会開催における情報を収集し、今後に役立てるために、学術集会終了早期に委員会を開催し検討する。
4. 金銭の流れの可視化
不透明な金銭の流れを可視化し、学会の収益を増やす。
5. コンベンション会社の選定
6. コンベンション会社の選定を事務局が行い、コンベンション会社vs会長の構図から、コンベンション会社vs学会の構図に切り替えることで、金銭の流れの可視化と運営効率の向上を図る。
7. 学術集会準備と運営における学会事務局の介入推進と作業のフォーマット化推進
事務局でできる作業は事務局で行うことで、費用削減を図る。金銭面、運営面の効率を図る。
8. 学術集会運営細則の作成
9. 共催セミナ―におけるルール作り
10. 海外招聘者における金銭面のルール化と施行 できるだけ、早い段階での運用を目指す。
11. 国際学会とのジョイント企画における金銭面を含む運営面の対応の検討
タイ、韓国、ESICMなど、企画の立案、運営面で組織化を図る。

地方会あり方検討委員会
2017年1月1日の本会と7地方会の同一法人化を目指して、本会理事会ならびに各地方会と緊密な連携を図りながら、関連諸規定改定(案)の策定ならびに検討中の諸問題の解決を図る。

日本版重症敗血症診療ガイドライン2016 作成特別委員会
1. 概要
2014年度新設の日本救急医学会との合同委員会である。敗血症診療の専門医でない一般診療科も含む幅広い層を対象とし、本邦の重症敗血症診療における成績を向上させることを目的とし、広く普及するガイドライン(GL)作成を目指している。診断・治療の過程において各領域の重要臨床課題に即してIntroductionで概説を述べたのち、診療上の重点事項にCQ: Clinical Questionを設定し、Answererと解説を置く形式とする。新たな項目として、感染巣に対する処置、AKI、鎮痛・鎮静・せん妄、PICS(Post Intensive Care Syndrome)、ICU-AW(ICU-acquired weakness)、体温管理、小児の項目を追加した。
EBMに基づいたGLとするために、医療情報サービス事業Mindsの全面的協力を得て活動を行っている。日本の実情に合わせた組織編成とし、全体を俯瞰する立場で活躍するアカデミックGL推進班を組織した。将来への橋渡しとなることを企図して、多くの若手医師をワーキンググループ(WG)メンバーに登用していることも特色である。委員とWGメンバーによる査読制度を導入している。2回のパブリックコメントを予定し、作成過程を可視化するために、本文以外に付録を作成し、作成過程を明らかにする予定である。
2. システマティックレビューのための文献収集講習会(2015年2月11日)開催
公益財団法人日本医療機能評価機構 Minds講師:森實敏夫氏らによる講義と実習
3. Minds診療ガイドライン作成ワークショップ「システマティックレビューコース」(集めた文献をもとに、実際にシステマティックレビューを行う)参加
補足:これまでにも、同様の講習に参加し、伝達講習も開催してきた。
4. 委員回開催予定
2015年度は5回の会議を予定し、2016年集中治療医学会学術集会でドラフト版発表を目指す。
5. ロードマップ
ここまでは、相互査読と委員の全体会議で約100のCQ案をほぼ確定した。
1)CQ案のパブリックコメント募集(2月中旬まで)
2)CQ確定、システマティックレビューおよびIntroduction, Answerと解説作成、相互査読
3)2016年集中治療医学会学術集会でドラフト版発表後、パブリックコメント募集
4)最終版公開とパブリックコメントへの回答公開(2016年年内)
5)英文版完成公開(2017年)

日本集中治療医学会・日本救急医学会Sepsis Registry Data合同分析委員
両学会で実施したSepsis Registryデータを解析して得られた結果を、論文にまとめ投稿する。

ARDS診療のためのガイドライン作成委員会
本ガイドラインは3学会合同ガイドラインとして2015年末から2016年初頭に上梓する予定としている。本ガイドライン作成にあたってはGRADEシステムを採用し、システマティックレビューを行った後、患者代表、コメディカル、弁護士など第3者を交えた推奨度決定会議(パネル会議)を2015年夏に開催する予定である。

早期リハビリテーション検討委員会
1)早期リハビリテーションについてのアンケート調査を実施(平成27年1月)
集計結果は、第42回日本集中治療医学会学術集会のシンポジウム「早期リハビリテーションマニュアル:普及と定着に向けて」(2015年2月9日(月)14:00~15:30)で発表予定。
2)早期リハビリテーションマニュアルの作成
学術集会終了後、作成を開始する(3~6ヶ月の執筆、編集期間を見込む)
パブリックコメントも求め、平成27年内に学会ホームページで一般公開を目標とする。

集中治療CE検討委員会
1)臨床工学技士当直業務導入における課題を把握し、課題解決のための方策を検討する
2)臨床工学技士の集中治療業務に関連する教育サポートの充実を目指す
・集中治療臨床工学技士認定制度構築への支援
・ 臨床工学技士の集中治療におけるテキストの作成への支援
・ 臨床工学技士教育セミナー開催への支援

集中治療看護師検討委員会
4~5月 集中治療領域で勤務する看護師に求められる看護実践能力の原案を修正
6~9月 修正した原案をHP上に掲載し、パブリックコ メントを募集する。
10月 パブリックコメントを受けて修正
11~12月 理事会へ提出
1月 理事会からの意見を受けて修正
2月 学会HP上に掲載 
なお、出来る限りメーリングリストを用いて討議を進めるが、委員会開催を3回程度実施する予定。